作品の希少性と評価について

皆様こんにちは、緑和堂東京支店です。
今回の話題は、「作品の希少性と評価」についてです。
タイトルだけでは何のことか分かりにくいですが、古美術においての希少性というものについて詳しく話していこうと思います。

まず、希少性とは珍しさと言い換えることもできます。古美術における珍しさは数が少ない物や1点物などの数字的希少性が主になります。しかし珍しい物だから必ずしも値が付くという事ではありません。

例を挙げると、備前焼の人間国宝である藤原雄が志野焼の茶碗を作った場合評価はどうなると思いますか?(※藤原雄が志野焼を作っているというのは例の一つで実際に作っているのかは確かめておりません)
答えは低い評価となります。
理由としては、優れた陶芸家として人間国宝と評価されていますが、それは備前焼の陶芸家として評価されており、志野焼については明確な評価をされていないからです。しかし希少性という意味では、藤原雄が作った志野焼など見たことないのですから珍しい物には違いありません。

このように、珍しいから必ずしも評価が高いというわけではなく、作家と作品の出来というのが大事になってきます。しかし有名作家が作り上げる得意分野と違う珍しい物は、作家のファンやコレクターにとっては希少価値の高い物なので評価も高くなることはあります。一般的な古美術の評価基準としてのお話とご理解ください。

最後になりますが、希少性=評価となる古美術品も紹介しておきます。
代表的な例が古銭と切手になります。こちらは発行枚数が決まっており発行枚数が少なく現存数が少ない物ほど希少価値が高く評価額も高くなっています。

人間国宝の陶器にしても、古銭や切手にしても個人で評価することは難しいことが多いです。お手元の商品の評価額が知りたい際は是非緑和堂にご連絡ください。