皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。
今回ご紹介するお品物はこちら。ボヘミア製 『鹿文様 ゴブレット』でございます。
ボヘミアガラスは、チェコ西部のボヘミア地域にて花開いたガラス工芸産業です。
9世紀にチェコへガラス工芸が伝わり、その後一般向けのガラス容器が作られるようになったのは13世紀頃からです。
14世紀後半、神聖ローマ帝国皇帝カール四世のもとでチェコのプラハが文化の中心地となり、ガラス器の製造が本格的に始まります。16世紀以降は皇帝ルドルフ二世がガラス工芸を推進したことで、ボヘミアガラスは興隆期を迎えました。
ボヘミアガラスの大きな特徴は、美しいカットやエングレーヴィング装飾です。本作は一般向け製品というよりは、ボヘミアの極上の逸品として、技術の粋を集めて製作された蓋付の飾りゴブレットです。
美しい線の彫りと均整のとれた造形、全面に装飾されたボヘミアの伝統的な鹿文様はまさに絢爛豪華で、いつまでも眺めていられそうです。
今回は目立つ傷等も見られず、状態良く保存されていたことを考慮しましてこちらの評価とさせていただきました。