皆様こんにちは、緑和堂東京支店です。
本日ご紹介するお品物は、煎茶道具のひとつである「器局」です。
器局というのは、煎茶道で使われる道具の一つで、碗や盆などの煎茶で使う小物をしまう箱を指します。木製で作られることが主で、中国文化である煎茶道に倣って唐木で作られたものが高級品となっており、紫檀や黒檀などの材質のものに高い評価がついています。日本で作られるものだと桑、桐、ケヤキ製のものが多くなっています。
器局という言葉には意味があり「器」は煎茶道具を指し、「局」には部屋という意味があります。直訳すると煎茶道具の部屋となっています。箱ではなく部屋という考え方が、煎茶道具を大事に扱っている温かみを感じます。
器局の形状は長方形で中には1枚の仕切りが入っており二段になっています。正面には蓋があり、上部には取っ手がついていることが多く持ち運びができるようになっています。しかしながら大きな物が入るようにはなっておらず外に持ち運ぶ事もないので茶席に持って行き飾る棚の役割が主な用途となっております。
今回のお品物は、高級品と呼ばれる唐木を使っている品で、竹の取っ手や四隅の節部分など細部の作りが美しいものでした。傷や汚れなどの状態を加味しまして、今回の評価額となりました。