皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。
今回お譲りいただきましたお品物は、和楽器の「鼓(つづみ)」でございます。
鼓は古くからある伝統的な楽器の一つであり、形態によって「小鼓」「大鼓」「太鼓」「鞨鼓」などに呼び分けられます。一般的にツヅミというと、小鼓を指すことが多いです。今回は大鼓のお品物となります。
鼓の起源はインドであるとされ、中国に渡って多様な種類が生まれました。日本に伝わったのは奈良時代で、多様な種類だったものは段々と日本独自の型に進化し、小鼓、大鼓が成立していきました。
バチを用いる太鼓などとは異なり、小鼓と大鼓は手で叩いて演奏します。皮を張る緒を締めたり緩めたりすることで音階を調整でき、それを用いて豊かな音色で演奏するのは日本独自の鼓の特徴だと言えます。
鼓の革は、長く使用されたものが良いとされています。よって本番で使われるのは古いものが多く、人気が高くなります。また、蒔絵が胴全体に施されているものも美術品として人気があります。
今回は比較的皮に新しさがある大鼓であり、蒔絵の量や状態も考慮してこちらの評価とさせていただきました。