今回ご紹介するお品物は、篠田桃紅 作 『One’s way』でございます。
篠田桃紅は、日本を代表する美術家の一人で、墨を用いた抽象表現で国際的に高い評価を受けた作家です。書の精神を基盤としながらも、従来の書の枠を超えた独自の抽象表現を確立し、国内外で数多くの展覧会を開催しました。ニューヨークをはじめとする海外でも活動を行い、日本の墨の表現を現代美術の領域へと広げた存在として知られています。
本作『One’s way』は、篠田桃紅ならではの洗練された抽象表現が印象的な作品です。画面には力強い黒のフォルムと、アクセントとして配された赤のラインが大胆に構成されており、墨の濃淡や余白の美しさが作品全体に緊張感と静けさを生み出しています。シンプルでありながらも、筆の勢いや動きが感じられ、作家の感性と精神性が凝縮された一作といえるでしょう。
また、本作品には作家本人のサインが確認でき、保存状態も比較的良好であったため、こちらの評価をさせていただきました。