皆様、こんにちは。緑和堂京都本店でございます。
今回お譲りいただきましたお品物はこちら。『印籠』でございます。
皆様はこの『印籠』というものをどれくらいご存じでしょうか。印籠と聞けばドラマ・水戸黄門の名シーンを連想する方も多いかもしれません。本日は印籠について少しお話させていただきたいと思います。
印籠は、主に薬などを携帯するために使用されていた容器です。それ以前には印を入れるために使われていたことから印籠と名付けられました。
素材は木製のものや金属製のものなど様々です。ものにもよりますが、本体が三段から五段ほどで分割できる仕組みになっているものが多くあります。
時代が進むにつれて常備薬の容器としてだけではなく、蒔絵や螺鈿で施されるようになり、美術工芸品の一つとなりました。そのため江戸時代中期以降では、美しく施された印籠が流行し、装備品としてではなく愛玩品として扱われるものとなりました。
今回は経年劣化が多少みられましたが、人物が描かれている点を考慮しましてこちらの評価額とさせていただきました。