関住正直 『打刀』

今回ご紹介させていただくお品物は、関住正直 による『打刀』です。

岐阜県の関市は古くから刀鍛冶の町として知られており、「世界三大刃物産地」の一つに数えられるほどに数多くの刀工が活躍してきた土地です。
正直もその中のひとりで、丁寧な鍛えと安定した作風が特徴の刀匠です。
関の刀は実用性と美しさを兼ね備えており、長い歴史の中で多くの武士たちに愛用されてきました。

打刀（うちがたな）とは、室町時代の後期から江戸時代にかけて広く用いられた刀の形式で、腰に差して携帯される武士の日常的な武器として普及しました。
そのため、実用性を重んじながらも姿は洗練されており、鑑賞の対象としても価値付けられていました。
本作もその伝統を受け継いでいるため、整った刀身の形から趣を感じさせる刃文まで、美しく見どころのあるひと振りとなっています。

今回のお品物は、保存状態も良好であり、関住正直という有名な作家であることから、こちらの評価となりました。