エミール・ガレは、19世紀末から20世紀初頭にかけてフランスを中心に流行した芸術運動「アール・ヌーヴォー」を代表するガラス工芸家です。
ガレの作風の最大の特徴は、自然主義への傾倒と植物学的な写実性にあります。
植物学や鉱物学において深い学識を有しており、作品に用いられる植物や昆虫、海洋生物といったモチーフは、単なる装飾的な意匠ではなく、学術的な観察に基づいた極めて正確な描写によって表現されています。
今回のお品物にはガレが得意とする植物の意匠が施されていますが、ガレ作品で見ることの少ない茶入になります。蓋には象牙と純銀の2種類があります。
茶入れの蓋に象牙を使うことは多いですが、銀の蓋を使用するのは珍しいです。
今回の作品はガレの作品としても、茶道具としてもあまり見ることのない作品であることを考慮し、上記の評価となっております。