墨は古いほど良いとされます。何十年も引き出しに眠っていたなら、それは減点ではなく長所です。
硯は「石だから価値がありそう」と分かりやすいのですが、墨は「ただの消耗品」と思われて処分されがちです。ところが実際には、墨だけで数万円の評価になることも珍しくありません。今日は、ご自宅でできる墨の見分け方をご紹介します。
① なぜ古い墨ほど良いのか
墨は、煤(すす)を膠(にかわ)で練り固めて作ります。作られたばかりの墨は膠の粘りが強く、書いたときに墨色が重く沈みがちです。ところが年月をかけて乾燥すると膠が締まり、墨がなめらかに伸びて、澄んだ深みのある色になります。
こうして長い年月を経た墨は「古墨(こぼく)」と呼ばれ、書道家の間で珍重されます。新品より古いものの方が高く評価される、少し変わった世界です。
② 銘(めい)を確認してください
墨の表面や側面には、金字や彫り込みで文字が入っていることがほとんどです。これが製造元や品名を示す銘で、評価の出発点になります。
- 和墨 日本の墨では古梅園(こばいえん)、墨運堂、呉竹などが知られています。
- 唐墨 中国製の墨は「唐墨(からずみ)」と呼ばれ、胡開文、曹素功などの銘があれば特に高い評価となります。
文字が読めなくても構いません。「何か字が入っている」ということが分かれば、それだけで持ち込む価値があります。
③ 軽さと音も手がかりになります
古い墨は水分が抜けているため、見た目の大きさよりも軽く感じられます。また、指で軽く弾くと、澄んだ高い音がすると言われます。
あわせて確認していただきたいのがひび割れです。古い墨は乾燥によって細かいひびが入ることがありますが、これは古さの証でもあり、それだけで対象外になることはありません。実用品としてではなく、古墨として評価します。
④ 箱と栞(しおり)は必ず一緒に
墨が収まっていた箱、そして中に入っている小さな紙片(栞)があれば、必ず一緒にお持ちください。栞には品名や製造元、原料が記されていることがあり、産地や年代の証明になります。
箱があるだけで買取価格が上がります。これは硯や掛軸、お茶道具にも共通する骨董の考え方です。古くて傷んでいても構いませんので、そのままお持ちください。

9月限定 ― 硯・墨 1点1,000円の最低保証
今回は、硯と墨を対象に1点あたり最低1,000円を保証して買取いたします(5点まで)。さらに、古墨など銘のあるものは別途高額査定いたします。
引き出しの奥に、使いかけの墨が何本か残っていませんか。まとめてのご相談も歓迎です。
※新品の書道用品店在庫・習字セット・使いかけの墨はキャンペーン対象外です。






