ヘネシーは、フランスのコニャック地方で生産されるブランデーの代表的な老舗ブランドであり、現在はLVMH(モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン)グループの酒類部門であるモエ ヘネシーが所有・運営を行っています。
1765年にアイルランド出身の元軍人リチャード・ヘネシーによって創立され、1794年にはアメリカ合衆国への輸出を開始しました。その後、1806年に初代マスターブレンダーとしてジャン・フィユーが着任して以来、200年以上にわたりフィユー家が代々原酒の調合と品質管理を担う体制が続いています。また、1856年には創業者一族の家紋である「斧を握った拳(Bras Armé)」がブランドのシンボルマークとして採用されました。
ヘネシーはコニャックにおける熟成等級制度の確立にも深く寄与しています。1817年に英国皇太子(後のジョージ4世)からの注文を受けてV.S.O.P.を制作したほか、1865年には創業者から四代目のモーリス・ヘネシーが熟成年数を示す星(スター)による格付け表示を導入しました。さらに1870年には、長期熟成原酒をブレンドしたX.Oを制作しました。なお、日本への輸出は1868年に開始されています。
その製造プロセスにおいては、コニャック地方で収穫された白ブドウ(主にユニ・ブラン種)を原料とし、伝統的な銅製蒸留器で2回蒸留を行った後、フランス産オーク樽で熟成されます。数世代にわたり蓄積された膨大な原酒の貯蔵量と、創業者のヘネシー家およびマスターブレンダーのフィユー家という2つの家系による継承技術により、一貫した品質と香気が保たれています。
深い伝統を持ち、現在でも日本はもちろんのこと、世界中で圧倒的な人気とトップシェアを誇る世界的ブランドです。世界のコニャック市場において全体の約5割のシェアを占め、名ブランドとして今なお君臨し続けています。






