PORTER ポーター

ポーター社は、高級ディスクオルゴールを生産する会社です。

1974年に、ドワイト・ポーター氏がアメリカ・バーモント州にポーター社を設立しました。

オルゴールの名門と言われているレジーナ社の技術を継承し、重圧ある優雅な音色を追求し続けており、職人による高技術によって織りなす美しい音色と高い品質は、まさに最高級品と言えるでしょう。

ポーターが作り出すオルゴールの音色は、深みのある重低さと兼ね合わさった優雅で上品な音が響き渡る余韻が特徴的です。
そのもとで生み出される圧倒的で広範囲に広がる音の空間は、まさにオルゴールの芸術作品と言って過言ではないと言えます。

ORPHEUS オルフェウス

ORPHEUS(オルフェウス)は、ニデックインスツルメンツ株式会社(旧・日本電産サンキョー)が製造する高級オルゴールのブランドです。

熟練の職人が手作業で仕上げており、透明感と深みのある音質が特徴です。

30弁以上の高級オルゴールは、ギリシャ神話に登場する吟遊詩人の「オルフェウス」に因んで名づけられました。

オルフェウスのオルゴールは、美しい音色と精巧な機械構造を兼ね備え、一般的なオルゴールよりもワンランク上の豊かな響きを堪能できます。

また、19世紀ヨーロッパの伝統的な技術を継承しながらも、現代の技術を取り入れています。

1985年に国内初となる50弁の高級シリンダー・オルゴールを、1995年には世界初の電動式80弁ディスク・オルゴールの開発に成功しています。

シンフォニオン社

シンフォニオン社は、1885年にロンドン在住の発明家エリス・パールが、当時のディスク・オルゴールの原型ともいえるアイデアを、ドイツの実業家パウル・ロホマンに相談したことから始まりました。

翌年、世界初のディスク・オルゴールを発明し、シンフォニオン社が設立されました。

シンフォニオン社は多くのディスク・オルゴールを市場に供給しましたが、やがて蓄音機の普及により競争が激化し、約10年間続いたディスク・オルゴールの生産を中止しました。

1896年、シンフォニオン社はアメリカ・ニュージャージー州に「インペリアル・シンフォニオン・マニュファクチャリング・カンパニー」というブランド名で関連会社を設立し、オルゴールの製造を継続します。しかし、数回にわたる社名変更を経たのち、1912年には流動性危機と投資の失敗を理由に、破産を発表しました。

生産終了後も、シンフォニオン社が生み出したオルゴールは、世界中で広く愛され続けています。

REUGE リュージュ

リュージュはスイスで生まれたオルゴールメーカーです。
創業者はシャルル・リュージュ。
彼が1865年にスイスのサンクロワに移住したところから始まります。

初めはオルゴールのついた懐中時計を作ります。
産業革命の波はかなり以前に押し寄せ、世の中は工業化・機械化が当然のことになっていた時代です。
そんな中で、全てを機械任せにせず、こだわりを持った手作業で、一つ一つ丁寧に作り、多くの人々にその技術力を認められるようになります。
こだわりの手作業と伝統の作り方は現在まで続き、世界最高峰のオルゴールメーカーと呼ばれるに至りました。

そのこだわりは製作期間にも表れます。
一つを作り上げるのに最低でも3か月を要し、長いものでは1年に及ぶものもあります。
決して妥協を許さないその姿勢から作り出されたオルゴールの音色はとても繊細かつ美しいものです。

特にリュージュはオルゴールの中でもシリンダーオルゴールを作っています。
オルゴールにはシリンダーオルゴールとディスクオルゴールの2種類があり、シリンダーオルゴールはより繊細な音を出すことができます。
シリンダーがゆっくりと回転し、シリンダーに植えられた小さな突起が、弁(櫛歯)を弾くことで音が鳴るわけですが、その弁を増やし、突起を増やせば、より複雑な曲を奏でることができます。
その分、要求される技術力は高度になり、リュージュがその弁の数を144本用いていることで、リュージュの技術力の高さが分かります。

手巻きのため、巻き直せば何度も聞けることから、親から子へ、子から孫へとその音色を伝えることもできます。

時代とともに家族を見つめるリュージュのオルゴール。
今日もどこかで誰かのために奏でられていることでしょう。