北川 健次

北川健次は銅版画・オブジェを得意とする現代美術家です。

1952年に福井県に生まれ、多摩美術大学大学院美術研究科を修了しました。駒井哲郎から学んだ銅版画は棟方志功・池田満寿夫からも絶賛され、作家活動を開始するきっかけとなりました。

1975年には現代日本美術展ブリヂストン美術館賞を受賞、翌年、東京国際版画ビエンナーレ展に招待出品、1981年にはリュブリアナ国際版画ビエンナーレ展に招待出品するなど、国内外を問わず活動範囲を広げていきました。

そして1990年には文化庁の芸術家在外研修員として渡欧し、豊かな感性を磨いていきます。銅版画・オブジェだけではなく、美術評論・詩・写真・油彩画などマルチな才能を発揮し創作活動に取り組んでいます。

北川は自身の制作スピードについて「阿弥陀くじの中を時速300kmで運転している感じ」と表現しており、5カ月で60点以上完成させるなど、溢れるアイデアを次々と形にしています。衰えることのない表現意欲は、今後の新たな展開を期待させます。

ジャン・モワラス

ジャン・モワラス(Jean Moiras)は、1945年にフランス中部シャマリエールで生まれた現代フランスを代表する画家の一人です。独特の質感表現と詩的な世界観で知られています。

若き日は映画やテレビ、舞台美術の制作に携わり、ニキ・ド・サンファルやジャン・ティンゲリーら著名芸術家の制作にも参加しました。この時に培われた空間構成力や照明効果の感覚が、のちの絵画表現の大きな基礎となっています。

1970年代以降は絵画制作に専念し、フランス国内をはじめ、ニューヨーク、シカゴ、ルクセンブルク、日本など各国で個展を開催しています。作品は幾何学的な構成と幾重にも塗り重ねた豊かな色彩、厚みのあるマチエールを特徴とし、風景や花、街並みを抽象と具象の間を行き来する独自の表現で描き出します。

建築的な画面構成と静謐な空気感が調和した詩情豊かな世界観は高く評価され、多くの愛好家を魅了し続けています。

川村 悦子

1953年佐賀県に生まれた川村 悦子は、京都市立芸術大学で西洋画を学び、写真的な精密さと、心象風景を融合させた透明感あふれる作品で、評価を確立してきた現代美術作家です。

「曇りガラス」や「樹木記」といったシリーズに加え、1999年から続くライフワークの「蓮」シリーズでは、静寂と生命力が共存する独自の精神世界を描き出しています。
近年は日常の風景を題材にするだけでなく、襖絵や屏風、掛軸などの伝統的な形式に西洋画の技法を融合させる試みにも注力しており、文化庁芸術家在外研修員としてのミラノ滞在を経て、京都市文化功労賞などを受賞。

現在は、京都芸術大学特任教授として後進の育成にも深く携わっています。

サクティ・ボーマン

サクティ・ボーマンは、フランスを拠点に活動するインド出身の現代美術作家です。

ボーマンはインド・コルカタに生まれ、1956年に同地の美術学校を卒業後、フランスに渡りパリの国立高等美術学校(エコール・デ・ボザール)で修学しました。イタリア滞在中にルネサンス期のフレスコ画から強い影響を受けており、半世紀以上にわたりフランスに在住しつつ、母国インドとも強い結びつきを保ちながら国際的な活動を続けています。妻はフランス人画家のマイテ・デルテイユ(Maïté Delteil)であり、娘のマヤ・ボーマン(Maya Burman)、姪のジャヤスリ・ボーマン(Jayasri Burman)もそれぞれ美術作家として広く知られています。

彼の作品は、インドの伝統とヨーロッパの古典主義が融合し、現実とファンタジーの境界線を曖昧にするような夢想的な情景を描き出している点が特徴です。油彩とアクリルの反発作用を応用した独自の「マーブリング技法」により、フレスコ画や大理石を思わせる特有の重厚感と質感を生み出しています。主なモチーフには、ヒンドゥー教の神々や精霊、ヨーロッパの道化師(アルルカン)、象や鳥といった動物たち、そして彼自身の家族などが用いられ、現実世界と神話が交差する神秘的な世界観を構築しています。

サクティ・ボーマンは、東洋と西洋の文化を融合させ、独自の技法で『夢と神話の世界』を現出させる画家ともいえます。

RoamCouch

RoamCouch(ロームカウチ)は、岐阜県安八町を拠点に活動する日本のストリートアーティストです。

彼は岐阜県に生まれ、本名は小川亮です。緻密なステンシル技法を用いた作品で知られており、日本の浮世絵的感覚と現代ストリートアートを融合させた独自表現によって注目を集めています。幼少期より漫画文化の影響を受けて絵を描き始め、高校卒業後はデザイナーとして活動していました。その後、大病を患った経験を契機に、自身の人生や表現活動を見つめ直し、本格的にアーティストの道へ進んだとされています。

2011年より「RoamCouch」名義で本格的にアーティスト活動を開始し、2014年にはアメリカ・ニューヨークで初の個展を開催しました。また、同年より故郷である岐阜県安八町を中心に無償で壁画を描くプロジェクト、Emotional Bridge Projectを開始し、街中に大型壁画を設置することで、国内外のアートファンの呼び込みを試みています。近年は、美濃和紙を取り入れた作品制作にも取り組んでいます。

彼の作品は、ストリートアートの「ステンシル技法」を高度に発展させ、日本の浮世絵的感覚と融合させている点に特徴があります。本人はこの独自様式を「Neo Ukiyo-e(ネオ浮世絵)」と称しており、50層以上にも及ぶ手切りステンシルを重ねて制作する緻密な手法で知られています。この工程により、通常のステンシルでは難しい滑らかな階調や空気感、奥行き、光の表現を可能にしています。作品によっては制作に数か月を要するものもあるとされ、都市風景、少女像、夜景、星空、廃墟などを題材にした、映画のワンシーンを思わせるノスタルジックな作風も特徴です。

RoamCouchは、緻密なステンシル技法による叙情的かつ幻想的な表現で注目を集める現代ストリートアーティストといえます。

KYNE

KYNEは、物憂げな表情を浮かべたクールな女性像を描くことで知られている日本の現代アーティストです。

彼は福岡で生まれ、デザイン科のある高校で油彩、彫刻、デザインなどを幅広く学びました。大学時代に日本画を学びながら、2006年頃より福岡を拠点に制作活動を開始し、初期はグラフィティやストリートカルチャーを背景に活動していました。街中でのステッカーや壁画表現によって徐々に注目を集め、2010年頃には、現在の代表的作風である「クールな表情の女性像」を描くスタイルを確立しました。

以降は国内外で評価を高め、アパレルブランドとのコラボレーション、CDジャケット、広告ビジュアルなど幅広い分野で活動を展開しています。2017年には福岡で「ON AIR」、2019年には東京に「ON AIR TOKYO」をオープンしました。2020年には福岡市美術館で大型壁画《Untitled》を制作し、2021年には村上隆主宰のKaikai Kiki Galleryで個展を開催するなど注目を集めています。

彼の作品は、1980年代のアイドルや音楽、漫画、レコードジャケットなどの大衆文化や、1990年代のグラフィティ、ヒップホップなどのストリートカルチャーに影響を受けているとされており、平面的で洗練された線描によって構成される女性像は、「KYNE-girl」とも呼ばれています。彼女たちの表情は、見る人それぞれに想像を委ねるような、感情表現を抑えた描写が特徴とされています。

KYNEは、国内のみならず海外からの評価も高く、上海での個展開催や国際的なアートフェアへの参加など、グローバルに活動を展開しています。また、メディア露出が少ない点も特徴の一つとして知られています。

岸田 メル

岸田メルは、繊細で透明感のある美少女イラストで知られる日本のイラストレーター・キャラクターデザイナーです。 岸田は愛知県名古屋市に生まれ、高校時代は名古屋の劇団に所属し、俳優活動を行う傍ら、実用書のカバーなどイラストレー …

lack

lackは、主にアニメ調のキャラクターデザインやライトノベルの装画、ゲーム・VTuber関連のビジュアルなどを手がけていることで知られる日本のイラストレーターです。 彼は長野県に生まれ、学生時代からゲーム制作やイラスト制 …

森内 敬子

森内敬子は、具体美術協会の最後の会員として知られる現代美術家です。 森内は大阪府に生まれ、1962年に大阪樟蔭女子大学国文学科へ入学し、具体美術協会の設立者・吉原治良に師事しました。1965年に渡米した後はニューヨークを …

ヨシタケ シンスケ

ヨシタケ シンスケは、日本の絵本作家・イラストレーターです。 ヨシタケは神奈川県に生まれ、筑波大学大学院(芸術研究科)を修了後、当初はスケッチや立体制作、デザインなど幅広い分野で活動し、その後、絵本制作へと軸足を移しまし …

酒井 駒子

酒井駒子は、日本の代表的な絵本作家・イラストレーターです。 酒井は兵庫県に生まれ、東京藝術大学美術学部油画科を卒業後、テキスタイルデザインなどを経てフリーのイラストレーターとなり、1998年に『リコちゃんのおうち』で絵本 …

荒井 良二

荒井良二は、日本の絵本作家・イラストレーターです。 荒井は山形県に生まれ、日本大学藝術学部美術学科を卒業後、1990年以降、絵本作家として本格的に活動を展開しています。1999年に『なぞなぞのたび』でボローニャ国際児童文 …

山口 一郎

山口一郎は、日本の現代画家で、「花」をモチーフとした作品で広く知られるアーティストです。静岡県浜松市出身で、現在は香川県で活動しております。 山口は、写実的に細部を描き込むのではなく、対象の形や色彩を大胆にそぎ落とし、シ …

コヤマ シゲト

コヤマ シゲトは、主にアニメ・ゲーム分野におけるメカニックデザインやコンセプトデザインで知られている日本のイラストレーターです。 コヤマは東京都に生まれ、1999年にガンダム・トリビュートマガジン『G20』第6号にイラス …

フカヒレ

フカヒレは、透明感のある繊細な美少女表現で知られている北海道出身の日本のイラストレーターです。 柔らかな光の表現、優しく繊細なキャラクターの描写力に定評があり、ライトノベル挿絵・ゲーム・VTuberデザインなど幅広い分野 …

中村 佑介

中村佑介は、日本を代表するイラストレーターです。 中村は兵庫県に生まれ、大阪芸術大学デザイン学科を卒業後、フリーランスのイラストレーターとして活動しています。ロックバンド『ASIAN KUNG-FU GENERATION …

カントク

カントクは、日本のイラストレーター・原画家で主にライトノベルやゲーム、アニメ関連の分野で活動している作家です。 彼は兵庫県出身で、10代で活動を開始し、同人サークル『5年目の放課後』を立ち上げました。以来、『変態王子と笑 …

大河原 邦男

大河原邦男は、日本を代表するメカニックデザイナーです。 大河原は東京都に生まれ、東京造形大学を卒業後、アパレルメーカー勤務を経て1972年にタツノコプロに入社しました。『科学忍者隊ガッチャマン』でメカデザインを担当したの …

ヒグチ ユウコ

ヒグチ ユウコは、日本を代表する画家・絵本作家の一人で、独特な幻想世界を描く作風で知られています。 ヒグチは多摩美術大学在学中より個展活動を開始し、その後は画集、装画、絵本制作を中心に幅広く活動しています。2014年刊行 …

山口 はるみ

山口はるみは、1970年代以降の広告表現を代表する日本のイラストレーターです。 山口は島根県で生まれ、東京藝術大学油画科を卒業後、1969年にPARCO(パルコ)のオープンとともに広告制作に関わりました。山口が描いた女性 …

五木田 智央

五木田智央は、東京を拠点に活動する日本の現代美術家です。 五木田は、ドローイングやモノクロームの人物画で国際的に高く評価され、抽象と具象を往還する独自の表現で知られています。武蔵野美術大学を卒業後、当初は商業デザインやイ …