白山陶器

白山陶器(はくさんとうき)は、長崎県東彼杵郡波佐見町に本社を置く陶磁器メーカーです。1779年に創業した窯元を起源とし、1951年に有限会社白山製陶所として設立された後、1958年に白山陶器株式会社へ改組されました。

波佐見焼の産地に拠点を置き、「なにより使いやすく、生活の中になじむ」を基本方針としています。波佐見焼に古くから伝わるといった技法を継承しつつ、現代の生活空間に調和する抽象的な文様や幾何学的なパターンへと再構成しています。

一時的な流行を追わず、長期間にわたって使い続けられる造形を志向し、第1回グッドデザイン賞をはじめ、公益財団法人日本デザイン振興会が主催するグッドデザイン賞やロングライフデザイン賞を数多く受賞しました。器の形態は、持ちやすさ、注ぎやすさ、収納時の重なりなど、使用時の具体的な動作や使い勝手を起点に設計され、多くの製品は半世紀以上にわたり形状や仕様を変えずに製造が続けられています。

スナ・フジタ

スナ・フジタは、陶芸家の藤田匠平と山野千里の夫婦による陶芸制作ユニットです。
2005年に「フジタチサト」名義で活動を開始し、2014年に「スナ・フジタ」名義に変更しました。
京都での活動後、瀬戸内海の島に拠点を移しましたが、2017年から再び京都を拠点に活動しています。

藤田匠平は、1968年に和歌山県で生まれ、京都市立芸術大学大学院 美術研究科 工芸専攻陶磁器を修了後、イギリスに渡りエディンバラ・カレッジ・オブ・アートにてガラス工芸を学びました。
また山野千里は、1977年に大阪府に生まれ、藤田と同様に京都市立芸術大学大学院 美術研究科 工芸専攻陶磁器を修了しました。
それぞれ個人でも個展を開催しています。

当初の制作は成形が藤田、絵付けは山野と分担して行われていましたが、現在では主な成形や化粧塗りなどは藤田が、蓋の上の立体などの成形は山野が担当し、絵付けは二人で行っています。
基本の器のかたちは絵を描きやすいフォルムでフラットな面をつくることを意識して成形されています。メインのモチーフの描き方を決めた後、それ以外の部分は下絵なしで即興的に描かれることも多いとされています。

作品たちは、「平和な世界」のみを描くこと、すべての生物をまるごと捉えて表現することを意識して共同で作られています。
日常使いの器に描かれる人間、動物、植物、自然が慈しみ合い共生する姿が特徴的で、夢物語や空想的な図柄には、使用した時に日常でも平和なユートピアで心穏やかに過ごしてほしいという制作意図が込められています。

中国や台湾でも個展を開催しており、2023年には「ロエベ」とのコラボレーションを展開するなど、国内外から高い評価を得ています。

ロールストランド

ロールストランド(Rörstrand)は、1726年にスウェーデンのストックホルムで設立された陶磁器メーカーです。ドイツのマイセンの次に、ヨーロッパで2番目に古い歴史を持つ製陶所として記録されています。ノーベル賞授賞式の晩さん会でも使用されている伝統的なブランドです。

創業当初は錫釉を用いたファイアンス陶器の製造から始まり、青色と白色を基調とした絵付けを中心に行っていました。19世紀に入ると英国式陶器やマヨリカ、硬質磁器の製造技術を導入して量産体制を確立し、スウェーデン王室御用達の窯として王室の象徴である「3つの王冠」を刻印に採用しました。

1726年の創窯から約3世紀にわたり、ヨーロッパや東洋の陶磁器製造技術の受容から独自のスウェディッシュ・モダニズムの確立へと至る、明確な技術的・造形的な変遷をたどっています。20世紀後半からは幾何学的で建築的なフォルムに原色のエナメル釉を施したポップ・アート調の造形が登場しました。その後も過去のアーカイブ文様を現代の食卓の用途に合わせてリデザインするなど、伝統的文様と現代的機能性の統合が継続されています。

マリメッコ

マリメッコ(Marimekko)は、1951年にアルミ・ラティアとその夫ヴィリヨによってフィンランドのヘルシンキで設立されたデザインハウスです。第二次世界大戦後の社会において、人々の暮らしに色彩と喜びをもたらすことを目的に創設されました。

創業以来、独創的かつ大胆なプリントパターンと鮮やかな配色を取り入れたテキスタイルを軸に、衣服や家庭用ファブリック、生活雑貨など多様なアイテムを展開しています。時代に左右されない機能美を重んじる実用的な造形が特徴です。

マリメッコの食器は、2009年に発表されたテーブルウェアシリーズ「オイヴァ(Oiva)」を基幹として展開されています。基本となる器の立体造形はデザイナーのサミ・ルオッツァライネンが手がけました。

素材には主にホワイトストーンウェア(炻器)が採用されており、食洗機、電子レンジ、オーブン、冷凍庫に対応する高い耐久性と実用性を備えています。日常的な使い勝手を重視した機能主義的な設計に基づいた、過度な装飾を排した簡潔で安定感のあるフォルムは世界中で愛されています。

アラビア

アラビア(Arabia)は、1873年にスウェーデンのロールストランド社によってフィンランド・ヘルシンキ郊外のアラビア地区に設立され、1874年に製造を開始した陶磁器ブランドです。

高い機能性と造形美を備えた北欧デザインの発展において中心的な役割を果たしました。20世紀半ばにはアート・デパートメントと言われる専属の芸術部門が設立され、多くの著名なデザイナーが製作に携わります。

 アラビアの作風は、日常における機能美・多用途性の追求と、専属デザイナーの個性を活かした絵柄・釉薬・素材感による装飾性が両立し、発展してきました。用途の多様性と耐久性を兼ね備えた設計構造を持ち、北欧の生活文化に深く関わる製作を行ってきた実績を有します。

イッタラ

イッタラ(Iittala)は、1881年にフィンランド南部のイッタラ村でガラス工房として設立されたデザインブランドです。

創業初期は伝統的なヨーロピアンスタイルのガラス製品を製造していましたが、1930年代の機能主義の台頭とともに、実用性と造形美を両立させるデザインへと方針を転換しました。1930年代に台頭したモダニズムおよび機能主義(Functionalism)に基づき、装飾の排除と機能性の融合を基調としています。

個別の用途を限定せず、日常での多用途性や重ねて収納できる構造などを考えた収納性を備えた合理的デザインが特徴です。ガラス製造技術を核としながら、陶磁器や金属など多様な素材を用いた生活道具全般へと展開しています。

一時的なトレンドを追い求めるのではなく、長期間にわたり世代を超えて使用できる耐久構造と造形美を維持することが作風の根幹をなしています。 

ジノリ

ジノリ1735(Ginori 1735)は、イタリアを代表する歴史的な磁器ブランドです。2020年には「リチャード・ジノリ」から、創業年に由来するブランド名「ジノリ1735」へと改称しました。 興りは1735年にトスカー …

黒川 大介

黒川大介は、吹きガラスを中心に制作を行う日本のガラス作家です。 黒川は福岡県に生まれ、2001年に千葉大学工学部デザイン工学科へ進学しました。その後、2005年に東京ガラス工芸研究所へ入学し、2006年には「高岡クラフト …

ハマースレイ

ハマースレイは、1887年に英国陶磁器の聖地ストーク・オン・トレントで創業された、ヴィクトリア朝の面影を色濃く残す名窯です。 最大の特徴は、熟練職人による重厚で華やかな金彩装飾(ギルディング)と、まるで本物の植物図譜のよ …

木村 泰典

日本を代表する江戸切子職人の一人であり、木村氏が手掛ける品物は、透明感の高いクリスタルガラスを使用し、更にそこに高い技術力を必要とする「菊籠目紋」「菊繋ぎ紋」を重ねて表現されているのが特徴的です。 江戸切子職人の父から誘 …

各務 鑛三

各務鑛三(かがみ こうぞう)は、茨城県を拠点とする日本有数のクリスタルガラスメーカー『カガミクリスタル』の創業者です。 1913年に現在の愛知県立瀬戸工科高等学校を卒業後、東京科学大学に進学しました。同大学では、後に重要 …

オールドノリタケ

オールドノリタケは、ノリタケ製の陶器の中で1800年代末から第二次世界大戦までに作られたアメリカ輸出用の物を指します。輸出用に作成されていたため日本ではあまり流通しておらず、アメリカでアンティークとして人気です。オールド …

Saint-Louis サンルイ

サンルイは1586年、フランスはロレーヌ地域で創業したガラス製品メーカーです。ロレーヌはかつてフランス北東部に位置した地域圏で、2016年に周辺地域圏3つが統合され現在はグラン・テスト地圏と呼ばれています。 この地域で開 …

ノリタケ

ノリタケは1904年に設立された『日本陶器合名会社』を起源とする日本の陶磁器メーカーです。 現ノリタケカンパニーリミテドの前身となった日本陶器合名会社の創設者である森村市左衛門は、代々武具商であった森村家の6代目です。 …

HEREND ヘレンド

ヘレンド(HEREND)はハンガリーの伝統ある工房で、1826年にハンガリーで最初に立ち上げられた磁器工房でもあります。 ヘレンドの磁器は、オリエンタルな雰囲気のある独特な絵柄が特徴的です。その独特な絵柄は中国趣味と言わ …

リモージュ カップ&ソーサー

Limoges リモージュ

リモージュ磁器(リモージュ焼)について紹介致します。 リモージュ磁器とは、フランスはヌーヴェル=アキテーヌ地域圏の都市・リモージュの製陶所で製作される磁器のことを指します。最初にリモージュ磁器が作られたのは1771年とな …

三田村 義広

三田村義広は、1978年生まれの江戸切子作家です。 江戸切子とは、1834年に江戸でビードロ屋を営んでいた加賀屋久兵衛が金剛砂(研磨剤に使用される粉末状の鉱物)を用いてガラスの表面に彫刻を施したのが始まりとされています。 …

Meissen マイセン

マイセン(Meissen)はドイツ発祥の有名な磁器窯です。そして、ヨーロッパで初めて硬質磁器を生み出した窯でもあります。名前を聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか。 交差した2本の剣をシンボルとしており、ノ …

デルフト窯

デルフト窯は16世紀からオランダで生産されている陶器です。 白地に鮮やかな青色で絵付けしたものはデルフト・ブルーと呼ばれており、日本ではデルフト焼とも呼ばれております。 オランダで活躍した画家フェルメールの作品にも登場す …

深川製磁

深川製磁は1894年に佐賀で創業した有田焼ブランドです。 もともと佐賀の有田には、深川栄左衛門という方が設立した「香蘭社」という有田焼のブランド会社がありました。その深川栄左衛門の弟・深川忠次が独立し、創業したのが「深川 …