1916年群馬県出身の象牙彫刻家の荒巻秀美さんは、繊細な彫りの技術と細かな表現力が特徴的な彫刻作家さんです。秀作展や象牙彫刻展などで数々の賞を受賞されています。
主な作品は象牙や珊瑚の彫刻作家となり、花をモチーフとしたネックレスや帯留めが主流ですが、中には細かな彫刻と高い技術力が表現されている彫刻置物もございます。世に出回る作品数は少なく、二次流通品もすぐに買い手が付くほどの人気作家となります。
年々象牙彫刻の相場は、条約や取り扱う市場が減っていっていることから下降傾向ですが、銘が確認できる作家さんは依然高い評価での取引がなされており、荒巻秀美さんもそのうちの一人です。
今後は象牙や珊瑚の取り締まりが厳しくなっていく一方かと思いますが、美しい彫刻作品は時を超えて、その美しさに魅了されるでしょう。
さらに、宮内庁御物、東京国立博物館・東京藝術大学所蔵品修復などご活躍されていました。