Former(フォーマー)は、デンマークを代表するパイプ職人ハンス・ニールセンによるハンドメイドのパイプブランドです。
ハンス・ニールセンはデンマーク王室御用達の葉巻商“W.Øラールセン・パイプ工房”で工場長を務め、その後独立してこのブランドを立ち上げました。「Former」の名は、青年期に英国俳優ジョージ・フォームビーに似ていたことから付いた愛称に由来します。この愛称はのちに、デンマーク語や英語で「形を作る者」「造形師(Formを成す者)」を意味する言葉とも重なり、彼を象徴する職人名として定着していきました。
木材の個性を生かしながら一点ずつ制作する姿勢、実用性の高さと造形の美しさの両立によって、世界中の喫煙者のみならずコレクターからも支持を得ています。
S.Bang COPENHAGENは、デンマーク・コペンハーゲンにあるパイプ工房です。
創業者であるスヴェント・バングは、1941年にパイプやタバコを扱う商店を開業しました。バング自身はごく少数のパイプしか製作しておらず、主に経営者として工房運営に携わっていたことで知られています。
1968年にタバコ店に併設して「S.Bang COPENHAGEN」の工房を設立しました。
以後、ウルフ・ノルテンスマイヤーとペル・ハンセンの2人のパイプ職人を中心に、年間約500本程度のパイプが製造されました。。
S.Bang社のパイプは、厳選された高品質のブライヤー材を使用し、熟練された職人の手作業によって一本ずつ製作されています。その品質と仕上がりの美しさから、世界的に高い評価を受けています。
1984年にスヴェント・バングが引退し、工房はノルテンスマイヤーとハンセンに引き継がれました。これに伴い、パイプのシャフト部分にある社名の刻印は、英語表記の「S.BANG COPENHAGEN」から、デンマーク語表記の「S.BANG KOBENHAVN」の変更されたことで知られています。
また、S.Bangのパイプには製作者を示す刻印が残されています。ノルテンスマイヤー製は「UN」、ハンセン製は「PH」のモノグラム刻印が確認できます。
1970年頃からヨーロッパ向けのパイプには、グレードの刻印が施されるようになりました。
グレードは一般的にBlack blast→Tan blast→5→6→7→8→9→A→B→C→Dの順で設定されており、最上位の「D」グレードは極めて希少とされています。
さらに1990年頃からは、アメリカ輸出向けのパイプには年号2桁とシリアル2桁の4桁のコードが刻まれるようになりました。これらは全て高品質な輸出向けモデルであったため、従来のグレードの刻印は施されていません。
シリアル2桁はその年の何番目に作られたかを表します。例えば、「PH」と「9532」の刻印がある場合は、「ペル・ハンセンが1995年の32番目に製作したパイプ」であることを表しています。
このように、丁寧な手作業で作られたS.Bangの一点物のパイプは、世界中の愛好家から高い支持を集めています。
ハマースレイは、1887年に英国陶磁器の聖地ストーク・オン・トレントで創業された、ヴィクトリア朝の面影を色濃く残す名窯です。
最大の特徴は、熟練職人による重厚で華やかな金彩装飾(ギルディング)と、まるで本物の植物図譜のように繊細で鮮やかなボタニカルモチーフの融合にあります。特にコバルトブルーやアイボリー地に施された厚みのある金彩は、英国陶磁器らしい気品と存在感を感じさせます。
また、ハマースレイは非常にシェイプ(型)の種類が豊富なことでも知られており、波打つようなスカラップ状の縁取りや、立体感のあるエンボス加工など、装飾性に優れた作品を数多く生み出しました。テーブルに置くだけで、英国式アフタヌーンティー文化を象徴するような華やかな空間を演出してくれます。
1970年代以降はロイヤル・ウースターやスポードの傘下へと移行し、現在はすでに生産終了となっているため、「絶版の英国名窯」としてコレクター人気も高く、現在でもアンティーク市場で高い評価を受けています。
Replogle Globes(リプルーグル・グローブス)は、アメリカ・シカゴで創業された世界最大級の地球儀製造会社です。
「地球儀」が主に学校教育の教材として販売されていた1930年頃、リューサー・アーウィン・リプルーグルは自宅アパートで手作りした地球儀の販売を始めました。彼は「地球儀は学習用品としてではなく、家庭の装飾品としてより価値があるべき」「すべての家庭に地球儀を」と考え、一人の工員を雇って小さな工場を構えました。
そして名門百貨店から10万個の注文を受けるなどし、事業の基盤を築いていきました。
その後、1941年12月8日未明(ハワイ時間では12月7日)に起きた真珠湾攻撃を契機に、世界情勢への関心が高まった市民から地球儀の需要が急増しました。さらに、ルーズベルト大統領がラジオ演説で地球儀を見るよう呼びかけたことも需要拡大につながりました。戦後は国境の変化により一時的に販売が落ち込みましたが、1950年代には再び注文が増え、生産体制も拡大しました。
1959年に会社は「メレディス社」に買収され、数年後にはリプルーグル氏が「スキャングローブ社」を共同設立。1973年にはウィリアム・C・ニッケルズ家がリプルーグル社を取得しました。
リプルーグル氏の死後、1988年にリプルーグル・グローブスはスキャングローブ社の残りの株式を取得し、2003年にはアメリカ本土に「リプルーグル」ブランドとして移転しています。
創業からほぼ100年を迎える現在も、リプルーグル・グローブスは成長を続け、機能性と鑑賞性を兼ね備えた地球儀を生み出し続けています。
1880年にイギリス・ロンドンにて馬具専門製造卸売業ブランドとして創業、その後父親の会社を引き継いだアルフレッド・ダンヒルは、1904年に開発した「フロントガラスパイプ」を皮切りにパイプ製造事業に参入します。
1907年にイギリス・セントジョーンズにてタバコ専門店をオープンさせ、今でも人気の高いライターやパイプの製造を本格的に稼働していきました。
品質と製造にあたる技術力は確かなもので、1930年代頃には皇室御用達ブランドにまで成長していました。1969年には、イギリスのエリザベス女王からブランド品の輸出に関する功績が高い評価を得ています。
現在はカルティエなどを傘下に置く「リシュモン・グループ」に買収されていますが、スーツや時計、バッグや喫煙具など、商品カテゴリーの幅を広く展開しています。ここまで紳士的に意識されたメンズラグジュアリーブランドは他にないと言われるほど、洗練された気品ある高級品として今でも世界的にも人気を博しています。
ピーターソンは、パイプに代表されるアイルランドの喫煙具メーカーです。
1865年、アイルランドのダブリンにてフリードリッヒ・カップとハインリッヒ・カップの兄弟が創業したパイプ煙草の販売会社を起源とします。
その直後、カップ兄弟の工房に立ち寄ったチャールズ・ピーターソンが、自分ならより良いパイプを作れると宣言したことで、三人でのパイプ製造会社が始まりました。
1890年に彼らは、煙道の下にジュース溜まりを設けてフィルターの役割にする独自機構「ピーターソン・システム」を開発し、発売を開始します。1898年にはリップの煙道を上向きにした「ピーターソン・リップ」を開発します。さらに「アーミーシステム」と呼ばれるシャンクに金属を巻き、吸い口を先細りにして接続する独自機構も開発し、今あるピーターソンのパイプに通じるひな型とも呼べる姿が出来上がりました。
ピーターソンのパイプはその後世界中に流通することとなり、現在においても人気の高いメーカーとなっております。