今回お譲りいただきましたお品物は、河野玉水 銘『都山流尺八 藤巻 象牙歌口』でございます。
【河野玉水】は、大阪府豊中市で続く都山流尺八の工房です。創業は1919年であり、現在は三代目河野玉水が製管を行っております。
「都山流」とは明治時代に創始された尺八の流派であり、現在では全国的に最大規模の流派となっています。都山流は歌口の形状が三日月型になっているのが特徴です。
玉水の製管した本作では、歌口の素材に象牙が使用されておりました。尺八の歌口の多くは水牛角を素材としているため、象牙を使った歌口は少しレアだと言えます。
尺八は一本の竹から一つしか作られません。理由としては、竹の”根“の部分が尺八の”菅尻(音が出る部分)”となるからです。
本作のように菅尻の湾曲した尺八は根が湾曲した竹を使用しているため、通常のものと比べ評価が高くなりやすいです。
今回は竹に割れがあり、藤による直しの多く入ったお品物でした。形状や状態、作家の人気を考慮しまして、こちらの評価とさせていただきました。