こちらの黒棗は、裏千家四代家元・仙叟宗室の名判が在ることを裏千家十四代・淡々斎が識し、証明としての木箱に仕舞われていたお品物になります。
仙叟宗室は千宗旦の四男であり、裏千家を始めた人物になります。
兄弟には江岑宗左(四代表千家)、一翁宗守(四代武者小路千家)らがおり、その三人によって三千家は起こりました。
17世紀中頃の人物であり、名判があるお品物は、造形以上に時代品としての価値が付随します。
同じ裏千家の名跡である淡々斎の識箱が付いていることは、品物の信憑性を担保する意味で大変重要なものとなります。
上記を踏まえ、お品物に目立つ傷などが無かった点よりこちらの評価とさせていただきました。