林 美光(はやし びこう)は秋田県出身の金属工芸作家です。
「杢目金/木目金(もくめがね)」という技法を用いており、特に「金銀銅杢目金」という、金・銀・銅などを積層して作る伝統技法を、江戸時代から途絶えていたものを復活・再現した作品を手がけていることが大きな特徴です。
杢目金とは異なる金属の薄板を重ねて積層し、鍛延(叩いたり伸ばしたりする)ことによって模様を作る技法です。
積層や溶着の後に、鍛金・掘孔などの加工を加えることで、幽玄な杢目模様が浮き立ちます。
技術的難易度が非常に高く、また作品ごとに模様や色味が異なることから一点もの、また工芸品としての希少性がある点と保管状態の良さも考慮してこちらの評価額となりました。