津田 永寿は、日本の金工作家・金属工芸家として知られ、特に鋳金を中心とした作品で高い評価を受けています。
金属という硬質な素材を用いながらも、その作品には生命感や躍動感、そして野性味が色濃く宿っており、素材の重厚さと動きの表現が見事に融合している点が大きな魅力です。
なかでも『豹』は、動物彫刻の代表的なモチーフの一つであり、しなやかな筋肉の張りや一瞬の緊張感、獲物を狙う静かな気配までを凝縮した秀作として評価されています。単なる写実にとどまらず、造形をわずかにデフォルメすることで本質を捉える手法は、津田永寿の真骨頂といえるでしょう。
20世紀後半の金属工芸・ブロンズ制作を語るうえで欠かせない実力者であり、本作は作家性の明確さに加え、保存状態も良好であることから、総合的に判断して、こちらの評価とさせていただきました。