今回ご紹介するお品物は、ガンダーラの『仏頭』です。ガンダーラとは、現在のパキスタン北西部からアフガニスタン東部にかけて存在した古代の地域であり、独自の仏教美術が栄えた場所として知られています。
本作品の特徴は、彫りが深く整った顔立ちに加え、一般的な仏像に見られる丸まった「螺髪(らほつ)」ではなく、ウェーブのかかった波状の髪を頭頂部で結んでいる点にあります。今回のお品物は頭部のみですが、同地域の全身像においては、古代ローマのトーガに類似した衣服を纏い、重厚で立体感のある自然な布ひだが表現される特徴を持ちます。
こちらのお品物は十分な大きさを有しており、顔周りに大きな欠損等もなく保存状態が極めて良好であることから、今回の査定評価とさせていただきました。