香蘭社

香蘭社(こうらんしゃ)は、佐賀県西松浦郡有田町に本社を構える有田焼の窯業企業です。1689年に初代深川栄左衛門が有田の地で陶磁器の製造を開始し、明治維新期の1875年、八代深川栄左衛門が地域の有力な陶工や絵付師らとともに「合本組織香蘭社」を設立しました。

1876年のフィラデルフィア万国博覧会や1878年のパリ万国博覧会へ出品を行い、パリ万博において金牌を受賞したことで国際的な評価を獲得しました。その後、1896年には宮内省御用達の栄を授かっています。

有田焼の伝統である白磁に染付や色絵、金彩を施す高度な技法と西洋の装飾様式を融合させた格調高い美術磁器や食器を制作しています。「香蘭社調」と称される、江戸時代から受け継がれた有田磁器の伝統技法を集大成し、明治期に欧米の万国博覧会への出品を通じて西洋の装飾様式を取り入れて昇華させたのが特徴です。

また、1870年に開発した日本初の磁器製電信碍子をはじめ、碍子製品やファインセラミックスの製造といった工業分野の技術開発も手掛けはじめました。