志田 展哉

志田展哉は現代の日本画家です。

志田は、神奈川県に生まれ、東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻を卒業後、同大学大学院修士課程、さらに博士課程へと進み、日本画について研鑽を積みました。2003年には、東京藝術大学大学院博士課程の研究発表において野村賞を受賞しています。また、佐藤美術館での個展をはじめ、日本橋三越本店、大丸、そごう、東武百貨店などで多数の個展・グループ展を開催しています。

彼の作品は、岩絵具と焼成した銀箔を用いた繊細な画面表現が特徴です。銀箔が生み出す豊かな階調と、青や藍色を基調とした静謐な色彩によって、幻想的な世界観が表現されています。花々や木々、月、星空、猫といった自然や身近なモチーフに加え、電柱や電線など都市風景を象徴するモチーフも取り入れられ、伝統的な日本画の美意識と現代的な感覚が調和した作品を制作しています。

志田展哉は、日本画の伝統的な表現を大切にしながらも、現代の風景や感性を融合させた独自の作品世界を築いている作家です。

池上 秀畝

池上 秀畝(1874年-1944年)は、明治から昭和初期にかけて活躍した日本画家です。現在の長野県に生まれ、後に帝室技芸員に選ばれる荒木 寛畝の門下に入りました。

文展にて1916年から3年連続で特選を受賞し、帝展で無鑑査や審査員を務めるなど、官展を中心に「旧派」を代表する画家として活躍しました。師である荒木寛畝から継承した伝統的な画法を基礎としながらも、当時の新派が試みた空気感や明暗の表現を柔軟に取り入れた作風が特徴です。

緻密な花鳥画や山水画を数多く残し、画塾「伝神洞」の主宰も務め後進の育成にも努めました。2024年には生誕150周年を迎え、ゆかりのある各地で池上 秀畝の展覧会が行われ、今なお愛されている日本画家です。

寒河江 智果

現代日本画家・寒河江智果(さがえ ともか)は、1977年東京都に生まれ、2001年に女子美術大学絵画科日本画専攻を卒業しました。在学中から個展・グループ展を中心に精力的に作品を発表し続けています。

きらめく粒子感が特徴的な岩絵の具で、「キラキラと輝く女の子」を主題とした作品を制作しています。
時代の流行のなかを生きる現代の女性を、在学中に習得した伝統的な日本画の技法で描く独自の作風を確立しています。

また、イラストレーターとしても多くの書籍装画や挿絵を手掛けるなど、幅広い分野で活躍しています。

安田 育代

安田育代氏は、1949年に大阪府で生まれ、1973年に京都市立芸術大学美術学部日本画科を卒業後、1975年に同大学日本画専攻科を修了しました。初期より画壇で実績を重ねており、1982年には春季創画展における春季展賞および京都美術展における奨励賞を受賞しています。1983年に京都美術選抜展へ出品した作品は京都府に買い上げられ、その後1985年の山種美術館賞展への出品や、1994年の菅楯彦大賞展での市民賞受賞、同年の『PHP』表紙絵原画展の開催など多岐にわたる実績を重ね、継続的に主要な展覧会で評価を受けています。

現在は無所属として、全国の主要百貨店(髙島屋、日本橋三越本店、大丸等)やギャラリーでの個展を中心に作品発表を続けています。

作品の特徴としては、学生時代から一貫して「女性」や「母と子」、「少女」、「童子」といった人物表現を主要な画題として扱っている点が挙げられます。日本画の伝統的な技法を用いて、人物の生命感や情愛、温もりといったテーマを中心に制作しており、展覧会や発表作品の記録から確認できる主要な作品名には『母と子 -光の中で-』『白蓮華』『少女−幼き日』などがあります。

戸屋 勝利

戸屋 勝利(とや かつとし)は、1965年に東京で生まれた日本画家です。
1990年に東京藝術大学 美術学部 工芸科を卒業し、1992年に同大学院 美術研究科 染織専攻を修了しました。
1993年以降は、都内の百貨店を中心に数多くの個展を開催しています。
また、日本史に関する書籍の装丁画や挿絵も手掛けるなど、幅広く活動しています。

大学で習得した金属や漆、染織などの工芸の技術や技法を取り入れた作品は、作品表面の質感や素材感が特徴的です。
幼少期から興味のあった戦国時代や安土桃山時代の武将、様式美、文化などをモチーフとしています。

大胆な画面構成や、様々な素材に対しての深い知識から生みだされる質感表現は、高く評価されています。

堀 文子

堀 文子(ほり ふみこ)は、花や鳥、樹木など自然の生命を主題とした作品を数多く残した日本画家です。女子美術専門学校(現・女子美術大学)に学び、「創造美術」(後の創画会)などを中心に活動した後、特定の団体に所属せず、自身の表現を追求しながら制作を続けました。

自然と真摯に向き合う姿勢を大切にし、国内外を訪れて取材を重ねたことでも知られています。特に80歳を超えてからも精力的に創作活動を続け、ヒマラヤの高地へ赴いて希少な高山植物「ブルーポピー」を取材したことは、代表作につながる出来事として広く紹介されています。

作品には、四季折々の花々や野鳥、樹木、山岳風景などが多く描かれ、繊細な色彩表現と静けさの中に感じられる生命力が大きな特徴とされています。自然が持つ力強さや儚さに目を向けた画風は、多くの人々に知られてきました。

1952年に第2回上村松園賞を受賞するなど、特定の権威や組織に属さない独自のスタイルを貫きながら、日本画壇において高い評価を受けています。

晩年まで創作への探求心を失うことなく、新たな題材を求めて制作を続けた堀文子の作品は、現在も美術館や展覧会などで紹介されることが多く、日本画を代表する作品群として親しまれています。

菅 かおる

菅かおるは1976年大分県生まれで、京都と福岡を拠点に活動する日本画家・絵本作家です。京都造形芸術大学美術科日本画コースを卒業後、日本画家の千住博に師事しました。 菅かおるの作風は主に「水」をテーマとした表現を展開してお …

本多 天城

本多天城は、明治時代から昭和時代にかけて活躍した日本画家です。 本多は江戸に生まれ、本名を佑輔(ゆうすけ)といいます。19歳で「近代日本画の父」と称される狩野芳崖に師事し、岡倉秋水や岡不崩らとともに「芳崖四天王」の一人に …

水野 年方

水野年方は、明治時代に活躍した浮世絵師・日本画家です。 江戸・神田に左官屋の子として生まれた年方は、幼少期から優れた画才を見込まれ、13歳で最後の浮世絵師と称される月岡芳年に入門して伝統的な浮世絵の技術を学びました。明治 …

西村 五雲

西村 五雲は、動物画を得意とした京都出身の日本画家です。 1890年に岸竹堂に入門し、竹堂の死後は竹内栖鳳に師事しました。 1907年の第1回文展に出品した『白熊(咆哮)』で三等賞を受賞。 1911年の第5回文展では『ま …

名取 春仙

名取春仙は、明治から昭和期にかけて活躍した版画家・挿絵画家・日本画家です。 名取は山梨県に生まれ、本名を名取芳之助といいます。幼少期に上京し、久保田米僊・久保田金僊らに師事して日本画を学びました。その後、平福百穂の影響も …

原 宏之

原宏之氏は、1961年に福島県で生まれた日本画家です。 もともとは独学で油彩画を描いていましたが、のちに日本画へと転向します。そして特定の美術団体に属さない「無所属」の画家として独自の画風を築き上げました。 彼の作品の大 …

外山 寛子

外山 寛子氏は1984年宮崎県に生まれた日本画家で、現在も活動的に制作を行っている人物です。 金箔や金泥、色箔を背景に用いた伝統的ながら華やかな画面構成と、柔らかな色彩による生命感の表現が高い評価を受けています。「生の祝 …

武者小路 実篤

武者小路 実篤(むしゃのこうじ さねあつ)は、白樺派を代表する作家として有名ですが、同時に独自の画風を持つ画家としても知られています。 理想主義的人道主義に基づく文学を展開した武者小路は、美術の方面でも同様に生命への肯定 …

小林 永濯

小林永濯は、幕末から明治時代に活躍した日本画家・浮世絵師です。 小林は、日本橋の魚問屋に生まれ、幼少期より狩野派の画法を学びました。その後、彦根藩井伊家のお抱え絵師への登用が持ち上がるなど、若くしてその並外れた才能を認め …

蕗谷 虹児

蕗谷虹児は、大正から昭和にかけて活躍した日本の挿絵画家・詩人です。 蕗谷は新潟県に生まれ、本名は蕗谷一男であり、日本画家である尾竹竹坡に師事し、日本画を学びました。1920年から竹久夢二の紹介で『少女画報』に挿絵を描き始 …

奥田 元宋

奥田元宋(おくだ げんそう)は、昭和から平成にかけて活躍した日本画家で、特に「赤」を基調とした風景表現で知られる作家です。 代表的特徴は、深い朱や紅を主体とする紅葉表現です。山肌や樹木を赤系統で大胆に構成し、秋の自然の華 …

松本 勝

松本勝は、東京都出身の日本画家です。 武蔵野美術大学を卒業した翌年に院展で初入選し、その翌年には日本画家の奥村土牛、塩出英雄に師事しました。 初入選以降は毎年出品を続け、山種美術館や外務省が作品を買い上げるなど高い評価と …

横山 清暉

横山清暉(よこやま せいき)は、江戸時代後期から幕末期にかけて京都で活躍した四条派の日本画家です。 横山は京都で生まれ、はじめ江村春甫から手ほどきを受け、松村景文に四条派の画風を学びました。主に花鳥画・山水画・人物画を得 …

西山 芳園

西山芳園(にしやま ほうえん)は、江戸時代後期に活動した四条派の流れを汲む日本画家です。 芳園は大阪で生まれ、はじめは中村芳中に師事し、中村の紹介を受けて四条派の松村景文や横山清暉に絵を学びました。大阪において制作活動を …

谷口 香嶠

谷口香嶠は、明治時代から大正時代にかけて京都画壇で活躍した日本画家です。 1864年、現在の大阪府和泉市に生まれ、旧姓は辻、本名は雅秀と言います。別号として「後素斎」、「羅浮山人」、「藤原雅秀」などがあります。 1871 …

守屋 多々志

1912年岐阜県大垣市にて誕生した守屋氏は、主に歴史的な人物や物語を題材にした趣のある日本画を描く作家として知られています。 1931年に東京美術学校(現・東京藝術大学)日本画科に入学、戦後に総理府留学生としてイタリアに …

清水 信行

清水信行(しみず のぶゆき)は、日本画を中心に制作する画家です。風景画、とりわけ富士山を主題とした作品を多く手がけています。 雄大な自然景観を題材とし、なかでも富士山を描いた作品には「富岳」と題されたものが確認されていま …

徳力 富吉郎

徳力富吉郎(とくりきとみきちろう)は、明治末期から平成と長きに渡り、版画作品を世に多く残していきました。 1902年に本願寺絵所画家の家系で十一代徳力幽雪の長男として京都府京都市に生まれた徳力氏は、1923年に京都市立絵 …

都路 華香

都路華香(つじかこう)は、日本の明治後期~昭和初期にかけて京都で活躍した日本画家です。 都路は京都市内で生まれ、満9歳で幸野楳嶺の画塾に入門。竹内栖鳳・菊池芳文・谷口香嶠とともに「楳嶺四天王」と称されました。明治時代後期 …