今回ご紹介するのは清水卯一 作 『蓬莱鉄燿茶碗』です。
清水卯一は鉄釉陶器の人間国宝として認定されている、京都出身の作家です。若い頃から作陶に興味を持っていた清水卯一は戦争の影響もあり弟子の期間は数か月に終わりましたが人間国宝の石黒宗磨に師事し、鉄釉について学びました。
その後も陶芸家の元で指導を受けますが戦争の影響で長くは続かず、自宅にろくろ場を置いて作陶に励むなど苦労の絶えなかった下積み時代ですが、1958年にはブリュッセル万国博グランプリ受賞するなど、世界でも認められる陶芸家として知られる存在になります。
また、活動の場を滋賀県の蓬莱山の麓に移し「蓬莱窯」を開きます。蓬莱山で採れた材料と鉄分を含んだ石を使う事で独特の温かみと深みのある天目の作風になり「鉄釉」と呼ばれています。
今回のお品物も題名に「蓬莱」とつくように、蓬莱山で採れた材料が使われており、光の具合で様々な色に輝く外側と、素地と釉薬の収縮率の差によって生まれる独特のひび割れ模様が美しい作品となっております。
こちらのお品物は人気の作家のもので共箱も揃っており、品物の状態も良いことから上記の評価となりました。