今回ご紹介いたしますお品物は、加藤孝造 『瀬戸黒 茶碗』になります。
加藤孝造は1935年、岐阜県瑞浪市生まれの陶芸家です。
岐阜県陶磁器試験場で勤務していた頃、師となる荒川豊蔵に出会います。
1973年に独立して岐阜県可児に窯を築き、多数の受賞を経て2010年には「瀬戸黒」の重要無形文化財保持者に認定されました。
本作も瀬戸黒の技法によって作られた茶碗であり、筒型が多い加藤孝造氏の作品としては比較的珍しい平型の作品となります。
鉄分を含んだ釉薬を内側と外側で2種類使用しており、高温の窯から引き出して赤熱した状態のまま水に浸けて急冷することによって美しい漆黒の陶器が出来上がります。貫入は大きく入っており、迫力ある形状も相まって存在感のある仕上がりとなっています。
粘り気の少ない土を用いているため、高台部分は力強い釉薬部分に対してさっくりとした雰囲気を与えます。
今回の作品は保存状態もよく、人気作家の代表的作品であることなどからこちらの評価となりました。