濱田観 『桜』

濱田観は、竹内栖鳳に師事し、昭和期に花鳥画を中心に活躍した日本画家です。淡い色彩と柔らかな筆致で、鯉や花鳥などの自然を幽玄な美しさで描き出す作風が特徴です。子息の浜田昇児も日展評議員として活躍しました。

代表作には、日展で特選を受賞した「芥子」や「蓮池」などがあります。これらはいずれも柔らかな筆致で花を描いた作品であり、彼の画風の魅力をよく伝えています。

本作は、濱田観が得意とした花鳥画の一幅で、一枝に咲き誇る桜が描かれており、春を象徴しながらも寄り添うようないたいけさを感じさせます。

今回のお品物は、状態が非常に良好であり、共箱に収められている点も考慮し、こちらの評価額とさせていただきました。