呉竹の旧社名である「呉竹精昇堂」は、1924年創業の老舗墨業ブランドとして知られ、特に熟練の職人技によって作られる「千寿墨」シリーズは高級固形墨の代表格として高い評価を受けています。
本作「千寿墨 No.53 詩書宿好」は、厳冬期に上質な煤(すす)と膠(にかわ)を用いて仕立てられた高級青墨です。黒味の強い重厚な発色が特徴で、濃墨では力強さ、淡墨では柔らかな滲みや奥行きのある表現が楽しめることから、多くの書道家に愛用されています。
また、実用品としての品質だけでなく、意匠性の高い八角形の造形美も魅力の一つで、近年は書道愛好家のみならず墨のコレクターからも人気を集めています。
今回のお品物は保存状態も比較的良好であり、希少性・実用性・美術性を総合的に踏まえ、上記評価とさせていただきました。