流れるように美しい釉薬のなだれが魅力的な、瀬戸茶入です。
裏千家中興の祖として知られる十一代玄々斎、そして近代の茶道を支えた十四代淡々斎による書付が残されており、茶道具としての格式と由緒を感じさせるお品物です。
本作「銘:山里」は、深みのある黒釉が力強く流れ落ちる、趣豊かな景色が見どころです。すらりとした立ち上がりの美しい造形と、釉薬が織りなす表情が見事に調和し、瀬戸窯ならではの伝統と風格を感じさせます。
茶席においても存在感を放つ一品であり、由緒ある書付と作品そのものの美しさが相まって、茶道具としての魅力を一層高めています。
今回のお品物は、玄々斎・淡々斎による書付の内容や作品の状態、造形および釉薬の景色などを総合的に考慮し、上記の評価とさせていただきました。