本作は、千家十職の袋師、土田友湖仕覆の瀬戸茶入 淡々斎書付 銘『山里』です。
土田家は、1689年から十三代にわたって続く千家十職の一人です。袋師とは茶入に着せる仕覆(しふく=袋のこと)を作る職人のことで、茶入一つ一つの形に合わせて点前がしやすいように形を整えて作られます。初代の半平は、琵琶湖で何かを感じ、そのまま出家、「友湖」の号はそのとき同行していた如心斎が授けました。
十四代淡々斎(たんたんさい)は、裏千家の茶人です。1940年に「淡交会」を結成し、裏千家の統一を目指しました。和歌や水墨画など茶道にとどまらない幅広い分野で活躍した人物です。自由な発想で茶道のグローバル化も進めました。
本作は趣のある瀬戸茶入を土田友湖の仕覆と共に納めた作品です。
共箱には淡々斎の書付があり、茶入が持つ物語や品格を感じ取ることができます。
本作は、茶道会の著名人が名を連ねている点や、保存状態が良好である点を踏まえて、こちらの評価となりました。