今回ご紹介するお品物は、高村光雲作木彫人物像です。
高村光雲は、1852年の江戸下谷(現・台東区)出身の彫刻家です。1863年に東雲に弟子入り仏師の高村東雲に師事し、木彫を学びました。高村の姓は東雲の姉・エツの養子となりつけられました。1899年から東京美術学校(現在の東京藝術大学)に勤務しはじめて、翌年は宮内省の帝室技芸員に任ぜられました。
代表作には、上野恩賜公園の『西郷隆盛像』、皇居の『楠木正成像』、シカゴ万博に出展後に現在東京国立博物館に収蔵されている『老猿』などがあります。
本品は老人の姿をかたどった木彫人物像です。木彫でありながら、手に持つ茶碗などの硬質な質感と衣装や人物の皺の柔らかな箇所が見事に彫り分けられています。光雲作品の特徴である繊細な毛流れの表現や、生命力を感じさせる力強い眼の彫りなど見どころの多い作品です。
こちらの作品は箱等の付属品は欠品しておりますが、作家性と高い技術力見られる作品であることから、上記の評価となりました。