関牧翁(せき ぼくおう)は、愛知県出身の臨済宗の禅僧で、花園大学教授や妙心寺派の高僧として知られます。
幼少より聡明で、慶應義塾大学医学部に進学するほどの秀才でしたが、在学中に「人間とは何か」「生きるとは何か」という根源的な問いに突き当たり、医学の道に疑問を抱きます。
その後、作家 武者小路実篤 らが提唱した理想郷運動「新しき村」に触発され、「真の人間の生き方」を探求するようになります。
「禅は古いものではなく、生きている人間の道である」と説き、形式的な修行や権威主義を排し、「心の自由」と「主体的な生き方」を重視しました。
晩年は京都嵐山の天龍寺を拠点に、講話・執筆・書画などの活動を行い、
その語り口とユーモア、そして温かみのある人柄で多くの信奉者を得ました。
彼は「禅とは、心が自由であること」「自分自身で立つこと」だと説きます。
伝統を重んじつつも、時代の変化に応じた新しい禅のかたちを提示した点で、「20世紀の禅改革者」とも呼ばれています。






