皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます!
今回お譲り頂きましたお品物は、淡々斎 作・茶掛 『無事是貴人』でございます。
淡々斎は裏千家十三代鉄中宗室(円能斎)の長男として生まれ、その後父の没に伴い十四代を継承しました。
全国に点在していた裏千家茶道の会などをまとめるため、総括団体としての「淡交会」を結成したことでも知られております。他にも今日庵財団法人化、海外への茶道普及活動など裏千家の伝統を守り伝えました。
淡々斎は茶碗から水墨画まで非常に多彩な制作をしております。
本作は淡々斎の制作した茶掛に裏千家十五代鵬雲斎が書付したものです。
書画も多く残している淡々斎。清く張りのある筆に自然と心が律せられます。
『無事是貴人』とは、道の完成を外に求めないことが悟りへの本筋であり、それを出来る人こそが貴ぶべき人だという意味です。どのような状況に置かれようと、打開性を外に求めない人こそが自身の中に仏性を見出すことが出来ます。
禅の道に通ずる茶の席において、相性の良い禅語と言えるしょう。