皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。
今回お譲りいただきましたお品物はこちら。十代 三輪休雪 作『萩茶碗』でございます。
三輪休雪は、萩焼窯元・三輪当主が代々襲名している陶芸作家としての名称です。当代は十三代となります。
三輪家の歴史は古く、江戸時代から400年続く伝統的な窯元です。一時は衰退の一途を辿りましたが、そこから再度萩焼を盛り立てたのが十代、そして十一代休雪だと云われております。十代、十一代は人間国宝にも認定されています。
十代の功績として「休雪白」と呼ばれる白萩釉を生み出したことがあります。休雪白は通常の白萩釉に比べ、焼き上がり時に降り積もる雪のようなふくよかな仕上がりを見せます。
本作はどうでしょうか。均整のとれた碗の外側には、白萩釉が清廉しとやかに被せられております。なめらかな雪のような色味が見事なお品物ですね。
白萩釉が碗の内側まであった場合、休雪の作品は人気の出やすい傾向にあります。今回は人間国宝の十代の作品であったこと、状態が良く二重箱に入っていたことも考慮しまして、こちらの評価とさせていただきました。