皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。
今回お譲りいただきましたお品物はこちら。磁州窯 『白水指』でございます。
磁州窯は宋・元の時代に隆盛した、中国を代表する名窯の一つです。
現在の中国河北省磁県に当たる地域一帯にあった民窯を指し、ここでは日用の陶磁器を多く生産しておりました。日用ですが、かなりの高技術を持って製作されていたことから、現在では美術品としての評価を受けております。
代表的な特徴は、灰の素地に白の化粧土を掛け、その白化粧をヘラで掻いて模様を作り出す「白掻落し(しろかきおとし)」という技法を使った陶器が多い事です。
今回は搔落しの文様の無い水指となりますが、磁州窯の端正な白化粧がよく表れたお品物です。
箱書きには北宋初期とありました。北宋の時代は磁州窯が最盛期を迎えていたと言われており、比較的見ることの多い時代ともいえます。
今回は搔落しのない白化粧の水指であること、また状態の良さや付属品を考慮しましてこちらの評価とさせていただきました。