皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。
今回ご紹介させていただきますお品物は、満田道志 作『大蛤香合 内鈴溜菊模様』 に愈好斎の書付がされたものでございます。
大きく、忠実な造形の蛤香合の内側には金が塗られ、菊紋が浮かび上がっております。手に取るとずしりとした重みがあり、気品が感じられます。
塗師・満田道志が制作したお品物であり、共箱には愈好斎(ゆこうさい)の書付がありました。
愈好斎は茶道三千家の一つ・武者小路千家の十二代家元です。
武者小路千家の十二代家元ですが、元々は表千家久田流十代家元、久田宗悦の次男として生まれました。
表千家十一代・碌々斎や十二代・惺斎に茶道を習い、東京帝国大学(現・東京大学)卒業の折に十二代家元となり、中断していた武者小路千家を再興させました。多くの著書も出版しており、現代茶道に大きな影響を与えた人物と言えます。
今回は本品・共箱ともに状態が良かったこと、愈好斎の書付がされていたことを考慮しまして、こちらの評価とさせていただきました。