皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。
今回ご紹介させていただきますお品物は、榊原紫峰 作『雪中白鷺図』でございます。
榊原紫峰は、京都市出身の日本画家です。
1887年に生まれ、明治~昭和期にかけて活躍されました。
京都市立美術工芸学校の日本画科を卒業した後、京都市立絵画専門学校でも学び、日本画家としての基盤を築きました。
初期は文展や院展に出品していましたが、1918年の国画会創設を期に国画創作協会展(国展)に出品するようになりました。
荘厳ながら落ち着いた画風を特徴とし、花鳥画が多く描かれます。紫峰の庭には禽舎があり、鳥たちの様子を日々眺めていたと言われています。
本作では雪に佇む白鷺が水墨で描かれております。中央に大きくとられ、扇面に映える構図です。作家の特色がよく表れた作品ではないでしょうか。
今回は扇面が軸装された作品であったこと、共箱が付随していたこと、比較的良い状態で保管されていたことを考慮しましてこちらの評価とさせていただきました。