本作は、1805年創業の書道具製造メーカー「墨運堂」が手掛けた『百選墨 No.21 象外伝微』です。
同社が1971年から毎年数点ずつ発表し、長期間にわたり完成を目指した高級固形墨シリーズ「百選墨」の一つで、松煙を材料とした大型の固形墨です。赤みを帯びた深い青色が特徴で、表面には「象外伝微」の文字が、裏面には立体的な彫刻が施されています。書用としても鑑賞用としても価値の高い一品です。
「象外伝微」は禅僧・仙厓義梵の墨跡に見られる言葉で、「象外」は形や現象の外にあるものを、「伝微」は微細な真理を伝えることを意味します。形や言葉では捉えきれない真理を示す表現とされています。
本作は全体的にヒビが見られますが、未使用で共箱付きであること、また市場での需要などを考慮し、上記の査定結果となりました。