本作は、八雲を代表する木彫り熊作家「茂木 多喜治」が手掛けた品です。
日本で初めて木彫り熊が作られたのは100年ほど前です。
北海道の南部に位置する八雲町で当主をしていた徳川義親が、経済不況に苦しむ農民を助けるため、お土産として作らせたのが始まりだとされています。
茂木は、背中の一部が盛り上げられ、そこから四方八方に毛が流れる「菊型毛」というスタイルの作品を多く手掛けました。
木彫り熊が贅沢品扱いとなった戦時中、多くの作家が制作を断念する中で、茂木は非国民と呼ばれながらも制作を続けました。
茂木は号を「北雪」としており、熊の足裏には「北雪之作」と彫られています。
落ち着いた表情とつぶらな瞳が愛らしく、繊細な毛並みの表現からは技術の高さがうかがえます。
本作は、人気の作家であることや状態などを考慮し、上記の査定結果となっています。