ネイト・ジョルジオはアメリカの画家です。
1961年に生まれ、独学で画法を学び、ポートレート・アーティストとして活動を続けていました。1988年にマイケル・ジャクソンがプライベートコレクションとして所蔵するジョルジオの作品に注目が集まり、脚光を浴びることとなりました。
1993年にはジュエリー、スポーツ記念品、アパレルなどを取り扱うブラッドフォード・エクスチェンジ社に委任され、「スーパースターズ・オブ・カントリーミュージック」シリーズの製作を始めます。これを機として、1995年からはファインアーティスト(大衆芸術、純粋芸術アーティスト)として本格的に活動を開始します。
鮮やかな夢のようなタッチで風景を描く作風が特徴的で、どこか安らぎを与えてくれるような優しい表現が印象的なアーティストです。マイケル・ジャクソンに認められた画家として大きく認知を得ており、1997年の来日展以降、日本でも人気を集めています。
天野タケルは日本の画家・彫刻家です。
世界的に有名な画家でありイラストレーターである天野喜孝の息子になります。
日本だけでなく、フランスのパリ・イギリスのロンドン・アメリカのニューヨーク・香港などで個展を開催しており世界的な注目と人気を博しています。
天野タケルは、1997年に渡米しアメリカ、ニューヨークで版画を学びます。ニューヨークで培った技術と発想で「NEW ART」と呼ぶ独自の表現方法を確立させました。「NEW ART」は宗教画や静物画などの伝統のある題材とポップアートを融合させたもので、黄色やピンクといったビビットな色彩を背景にシンプルな線で描く人物画や、どくろやろうそくによってはかなさを表した作品となっています。ポップで明るくシンプルな作品は万人に受けるですが特に若者への反響が多く、CDジャケットやアパレルブランドなどとコラボするなど多くの注目を集めています。
モチーフは様々で、人物画、静物画、風景画、抽象画、などいろんなジャンルを描いています。さらには作風も様々で平面、立体、アクリル、スプレーなど、型にとらわれることなくいろんな技法で常に新しいアート作品を生み出しています。そんな多くの作品がある中で特にVenusシリーズが人気です、鮮やかな色彩の中に単調な線で描かれる女性をモチーフにした作品シリーズです。日本でも天野タケルのVenus展が開かれるなど天野タケルを代表するシリーズとなっています、ちなみにその展覧会ではブロンズや真鍮製の立体アートが展示されたりなどもしています。
駒井哲郎(こまい てつろう)は1920年生まれの銅版画家であり、東京藝術大学の教授でもありました。
彼は油彩画や色彩版画も製作しましたが、生涯を通じてエッチングに情熱を傾け、人間の内面的な部分や幻想などをモノクロで表現しました。パウル・クレーから強く影響を受け抽象的で幻想的な物や、繊細で写実的なタッチで描かれた樹木や風景など多様なスタイルを持っています。
駒井哲郎は文学者との交流も豊富であり、詩人の大岡信や安東次男とのコラボレーションによる詩画集「からんどりえ」は同じ紙に版画と詩をする新しい試みを行った事で知られています。銅版画作品の技術や可能性を高め、業界の地位向上に大きく貢献した人物であり、その芸術性と技術の高さは広く認められています。
駒井哲郎の作品は国内外で高い評価を受けており、東京国立近代美術館、東京都現代美術館、国立国際美術館など日本各地の美術館で所蔵されています。
彼の作品の魅力は夢幻的な世界を表現しつつも、鋭い感性によって心から生まれた現実も反映している点にあります。
日本版画協会展での日本版画協会賞の受賞、日本国際美術展にてブリヂストン美術賞の受賞など56歳で亡くなるまで多くの功績を残しました。
前田 麻里さんをご紹介いたします。
神奈川県川崎市出身の前田麻里さん。まるでおとぎ話に出てくるような夢のような世界観を独自の技法で描き上げるのが特徴の現代洋画家です。きらめく星空、可愛らしい花と動物、虹や風船、緑あふれる豊かな自然、そして夢見るような少年少女が描かれた作品は、子供たちには夢と希望を、大人には忘れかけていたものを思い出させてくれる物語のような優しさと温かさに溢れています。
そんな前田麻里さんは数多くの賞を受賞しながらも現在も精力的に作家活動をされている為、これからさらに期待される画家です。
簡単に経歴をご紹介いたしますと、1989年に創作画人協会新人賞を受賞したことによって作家としての経歴がスタートしました。その後、1990年に創作画人協会協会賞、受賞。1995年に朝日チューリップ展大賞受賞。1996年に朝日アートギャラリー企画個展画廊協会展出品。1997年に現代具象展出品(~2011年)をはじめ、全国各地で個展を開催。2000年に創作画人協会課題優秀賞受賞。他にも多くの賞を受賞するとともに、テレビなどのメディアへの露出、劇団四季などの舞台や劇場、他様々な団体とのコラボを実現されるなど多くの場面で活躍されています。
前田麻里さんの経歴を追っても分かる通り、今後さらに注目される作家になることは間違いないでしょう。
坂本繁二郎という名を聞いたことがある人、無い人いると思います。
しかし、明治から昭和にかけて活躍した巨匠の1人と言えるでしょう。
坂本繁二郎を語る上で欠かせないのが、若くしてこの世を去った画家・青木繁です。
坂本と青木は同年生まれ、同郷育ちで、青木の影響で坂本は上京し、青木の絵を知人に蒐集するよう促したり、坂本の死後にアトリエから青木のデッサンが発見されたりと、2人の関係はとても深いものでした。
東京への上京と渡仏の経験はありますが、坂本繁二郎はその生涯の大半を福岡の地で過ごします。
坂本繁二郎といえば、やはり『馬』でしょう。
能面や月、様々なモチーフを描きましたが、馬を題材にした作品は多くのファンを生み出しました。
彼の絵は渡仏前後で印象が変わります。
渡仏以前は印象派の風の描き方で筆跡を強調しているのに対し、渡仏後は淡い色調によって表現されていきます。
特に渡仏後に描かれた『水から上がる馬』『放牧三馬』などは代表作と言われます。
坂本繁二郎は九州の福岡を舞台にその自然と生きる馬に魅せられました。
画壇の中心である東京では描けない、その豊かな自然が放つエネルギーを観るものに与える画家。それが坂本繁二郎と言えるでしょう。
濱田昇児は、大阪府出身の日本画家です。
日本画壇の重鎮である濱田観のもとに生まれた昇児は、父に日本画の基礎を教わります。その後、近現代日本画の巨匠・小野竹喬に師事し、絵画の研鑽に励みました。
1945年、京都市立美術専門学校日本画科に入学します。それと同時に、独立美術研究所にも通い、洋画家の須田国太郎にデッサンを教わります。油絵についても技量を高めていた昇児は、1950年に油絵で独立展に初入選を果たします。その後も入選を重ねますが、二年後からは日本画、それも風景画に絞って活動をするようになりました。
風景画を志したのは師・小野竹喬の影響によるところも大きいですが、その作風は昇児ならではのものと言えます。湖畔や山麗の風景を写実的に切り取り、大自然の幽玄さから清廉を投げかけてくるような、魅力的な空気感を持った絵画が特徴です。
今でも高い評価を受けており二次流通量も比較的少ない作家となります。
日本画を好む方であればその魅力に引き込まれるでしょう。