ミハイル・シュミアキンは、ロシア・モスクワ出身の現代芸術家です。主に画家、版画家、彫刻家など、様々な芸術場面で活躍されている作家です。先鋭的・宗教的象徴作品を創作し、ソ連政府から弾圧を受けながらも創作活動を続けたことで知られています。
1943年にモスクワで生まれ、1957年にはソビエトにあるレーピン美術学校入学するも1959年には学校を追放されます。1964年・1966年にはそれぞれ発表展や個展を開催していますが、圧力がかかりわずか数日で展示会を禁止されます。
そんな中でも作品の表現をし続ける彼は、1971年にはパリで版画展を開催、1975年には初めて日本にも訪れています。
心に刺さるようなメッセージ性の強い風刺と怪奇的な画風が特徴で、上記記載の通り、度々当時のソ連政府より弾圧を受けていました。それでも芸術家としての表現は留まることはなく、ヨーロッパをはじめ、日本でも人気は徐々に高まってきました。
独創的で時代の奥深さも感じることができる作品は、現在でも注目度が高い作家になります。
ハンス・ベルメールは、1902年にドイツで生まれた芸術家です。
写真や彫刻、絵などを通して「人の心の奥にある欲望や不安、夢の世界」を表現しました。
また、ナチス政権の当時ナチスから逃れるように、彼はフランスへ移り、そこで有名な詩人たち(アンドレ・ブルトンやポール・エリュアールなど)と交流しました。
その後も、人形や絵、挿絵などを多く制作し、「シュルレアリスム(超現実主義)」の芸術家として知られるようになりました。
ベルメールの作品は、人によっては少々ショッキングに感じられるかもしれませんが、アート、写真、映画などさまざまな分野に大きな影響を与えました。
彼の思想や作品は、「人間の心の深層をいかに表現するか?」というテーマに取り組むアーティストたちにとって、非常に刺激的な存在となっています。
大阪府出身の吉岡は、大学在学中の1974年にフランスへ渡り、アカデミー・グランド・ショミエールなどでさらなる技術を学びました。帰国後は、国内外で個展を開催するほか、数々の作品を発表・受賞し、現在では大学教授としても幅広く活躍されています。
なかでも特徴的なのは、彼の多くの作品が「イタリア・ルネサンスを彷彿とさせる作風」であるという点です。中世イタリアの味わい深い絵画を現代によみがえらせる作家としても高く評価されています。
代表的な作品としては、神秘的で奥行きのある女性像や、風景を背景にした歴史的建築物や動物を題材としたものが挙げられます。その技術は非常に高度であり、西洋の古典技法である「テンペラ」を駆使して制作されています。
美しく、そして中世ヨーロッパの時代背景までも丁寧に描き出す吉岡の作品は、見る者をまるでイタリア・ルネサンスの世界へと誘うかのような魅力にあふれています。
マセイ(Masey)はフランス出身の画家で、ディズニーファインアートの公認アーティストの一人です。
写真のようなリアリズムとディズニーキャラクターの表情や動きの一瞬を巧みに捉えた作風で、多くのファンを魅了しています。くまのプーさんや美女と野獣、ドナルドダックなどを題材にした作品が特に人気です。
彼のアートは、ディズニーの世界観を独自の視点で表現し、観る者に新たな感動を与えてくれます。
安西 水丸は、ユーモラスな作風が特徴のイラストレーターです。
書籍の装丁、絵本や漫画の執筆など多岐にわたって活動しました。
1942年、彼は東京で建築設計事務所を営む家に生まれました。
3歳頃に重い喘息を患い、母の故郷である千葉で幼少期を過ごします。
この故郷は彼にとって重要な存在となり、のちの作品にも多く登場しました。
大学を卒業すると、電通やニューヨークのデザインスタジオに勤めました。
帰国後、平凡社でADとなりデザイナーからイラストレーターへと転向。
1981年に「安西水丸事務所」を設立し、フリーのイラストレーターとなります。
また、作家の「村上春樹」とも親交が深く、多くの共著や装丁を手掛けました。
村上の小説には安西の本名である「渡辺昇」や「ワタナベノボル」という人物が度々登場しています。
彼は卓上の静物を多く描きました。
一本引かれた水平線や程よい脱力感のある作風が特徴的で、シンプルながら温かい作品ばかりです。
代表作には『ピッキーとポッキー』『象工場のハッピーエンド』『がたん ごとん がたん ごとん』などがあります。
ロメロ・ブリットは、ポップアート界を代表するアーティストです。
1963年、彼はブラジルの港湾都市で生まれました。
幼い頃から新聞紙をキャンバスにして、独学で絵を学んでいたそうです。
パリでのピカソやアンリ・マティスの作品との出会いをきっかけに、キュビズムとポップを合わせたスタイルを確立していきました。
その後はポップアートが盛んなマイアミへと移り、精力的に活動を続けています。
彼の作品は高く評価され、世界100か国以上のギャラリーや美術館で展示されております。
また、ABSOLUT VODKA(アブソルート ウォッカ)、コカ・コーラ、ディズニーなどの世界的ブランドともコラボレーションしています。
大胆な構図でモチーフが描かれた色鮮やかな作品には、彼の世界観である「希望」や「幸せ」が目一杯込められています。
作品をひとつ飾るだけで空間が明るく華やかになり、幸せを呼び込んでくれそうですね。
代表的な作品には『LAST SUPPER』『PINK ELEPHANT』などがあります。