棟方志功 色紙幅 『花図』

棟方志功（むなかた しこう）は、日本を代表する木版画家であり、創作版画と民芸運動に深く影響を与えた作家で、木版という伝統的技術を精神性と結びつけ、独自の美意識を追求した20世紀の巨匠です。

視力が極端に弱く、顔を版木に近づけて彫る独自のスタイルで制作を行いました。彼自身言うように「心が行き、道具が歩くように」彫る速さが特徴です。

彼の作品は単なる版画を超えて、「心の刻印」として、強い生命力と宗教的情感を放ち続けています。

《花図》は、彼が晩年に力を注いだ「倭画（わが）」＝肉筆画作品の代表的なテーマの一つです。宗教的板画とはやや趣を異にする装飾的・詩的側面を強調した作品とされ、棟方芸術の多面性を示す一例として評価されています。

本人サイン有り、状態の良さを考慮してこちらの評価額となりました。