河井創太 『呉須扁壷』

河井創太(かわい そうた)は、近代陶芸・民藝の流れに関わった作家として有名な陶芸家の河井寛次郎を曾祖父に持つ作家です。

作品には「呉須（ごす）」「辰砂（しんしゃ）」「灰釉」などの技法・釉薬を用いたものが多く、素朴さと重厚感を兼ね備えた風合いが特徴的です。

今作の扁壷も、曾祖父の作風を踏襲したどこか懐かしさを感じさせられる作品ですが、それだけでなく現代との調和が意識されているようにも思われます。このシルエットの美しさは独自の感性によって磨きあげられたものと言えるでしょう。

作家本人の将来性や保存状態の良さを考慮してこちらの評価となりました。