大迫駒曳銭

大迫駒曳銭
大迫駒曳銭
作家名 -
作品名 大迫駒曳銭
買取方法 店頭買取
ご依頼地域 大阪府 吹田市

買取参考価格 70,000円

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この査定金額になった理由

今回ご紹介させていただくお品物は、日本で古くから親しまれてきた動物である「馬」と「猿」が描かれた日本の絵銭、「駒曳銭(こまびきぜに)」です。駒曳き銭とは、馬や馬を引く姿(人間や猿など)が描かれた江戸時代の絵銭(流通貨幣ではなく縁起物や玩具として作られたもの)であり、その中で南部盛岡藩の大迫銭座で鋳造された、猿が馬を引くデザインの大型鉄銭を「大迫銭(おおはさません)」と呼びます。

「大迫銭」をはじめとする駒曳き銭に馬と猿が描かれている背景には、古くから日本に伝わる「猿は馬を病気や災難から守る守護神である」という「厩猿信仰(まやざるしんこう)」があります。

図案を詳細に見ると、小さな猿が自分よりも遥かに大きな馬の手綱を握り、引っ張っている姿が描かれています。この「小さな者が大きなものを引き上げる」という構図は、「低い身分から大きな幸運や地位を手に入れる(運気を引き上げる)」という立身出世の象徴とされました。特に江戸時代においては、豊臣秀吉の故事も重なり、猿は立身出世をもたらす縁起の良い動物として大変好まれていました。

また、馬を「曳く(ひく)」という表現が「客を引く」「お金を引っ張ってくる」に通じることから、商人たちの間では「商売繁盛のお守り」として財布に収めたり、神棚に祀られたりしていました。馬は古来より富や財産の象徴でもあり、その馬を引き寄せる猿の姿は金運向上の意匠としても重視されたのです。

さらに、「猿(さる)」という音は「災いが去る」「病が去る」という語呂合わせにもなります。馬(財産や健康)を脅かす悪事や病を遠ざける意味合いも込められており、1枚の絵銭にいくつもの吉祥の意味が重ねられています。

このように大迫銭は、馬の産地であった岩手県(盛岡藩)の土地柄から生まれただけでなく、災厄を払い、幸運と富を引き寄せるためのお守りとして珍重されました。

このような経緯から「銭」と称されますが、実際には流通した貨幣ではなく、お守りや縁起物、鑑賞用として作られた疑似貨幣であり、魔除けやコレクション、お祝いの贈り物などに用いられていました。

江戸時代に作られた歴史ある日本の絵銭である点に加え、大きな破損や欠けもなく状態が大変良好である点を考慮し、こちらの評価とさせていただきました。

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