皆様こんにちは。緑和堂名古屋営業所です。
今回は珍しいものをご依頼いただきましたので、ご紹介したいと思います。
『李方子 高麗焼茶碗』になります。
李方子(リ・マサコ)は、日本の元皇族で、宮家の第一王女として生まれ、朝鮮の皇族であった人物李垠(イ・ウン)と結婚しました。「李方子」は皇族を離れた後の名前となっています。
皇族が陶芸などをやるのか?と疑問に思った方もおられると思います。この方は、とても波乱万丈な人生を歩んでおり、皇族を離れた後に陶芸や書物、絵画などを売り生計を立てたとされています。七宝焼を得意とし、名を楽喜斎とし多くの作品を作り上げました。
李方子の波乱万丈な人生はドラマにもなっており、朝鮮皇族に嫁ぐも、戦争の敗戦処理後に皇族としての地位をはく奪され、日本国籍も韓国国籍ももらえず無国籍状態になるなど、辛い人生を過ごしながらもその生き様は聖女のようで、後に韓国のオモニ(母)と呼ばれるまでになっています。
また、社会貢献も積極的に行っていた方で「在韓日本人婦人会」の初代名誉会長にも就任しており、大変素晴らしい功績を残しています。
今回の作品は楽喜斎と箱書きに記載があること、商品の状態が良かったことから今回の評価となりました。