皆様こんにちは、緑和堂東京支店です。
本日ご紹介する作品はマーティロ・マヌキアン作「誇り高き誓い」です。
作者のマーティロ・マヌキアンは旧ソビエトに生まれ、16歳の頃には前衛美術の展示会で第1位受賞するなど、若いうちから才能を発揮していました。1966年高校卒業と同時に国立美術院に入学、72年に卒業。同年、旧・ソビエト連邦芸術家連盟会員の名誉を獲得し、旧ソビエト中の芸術家達に大きな影響を与えました。
しかし、子供の頃から共産主義には同調できなかったマーティロは、「自由・冒険・自然・愛」に興味を持ち、人間らしく生きる為、自由を求めて1987年にアメリカに渡りました。
社会的に描くことの枷が無くなったマーティロ・マヌキアンは、自身の好きなテーマを筆の赴くまま描き、その自由な発想や表現方法はマーティロ・マヌキアンの独自のスタイルとして認められアメリカでの名声を手にしました。
マーティロ・マヌキアンの作風は金箔・銀・樹脂・液状真珠などを色の一部として使いムードや感情を表現するのに使用したり、複数の異なる素材や技法を組み合わせて作られるミクストメディアの版画なども作成しています。
モチーフでは女性が多く、マヌキアンならではの官能的でありロマンティックな作品が多数を占めています。
今回の作品は、タイトルからも伝わる強い意志が特徴となっています。アメリカの国旗をイメージしたような色彩と、美しい女性の横顔がアメリカに渡ったばかりのマーティロ・マヌキアンの決意を表しているようにも感じます。ご存じの通りアメリカの国旗の配色には意味があり、青は潔白さ、赤は勇気、そして白は誠実さを表しています。これは幼少期からマーティロ・マヌキアンが求めていた「自由・冒険・自然・愛」近い物があります。この一枚には多くの意味が込められているのではと考えさせられる一枚です。
評価額は上記の価格となりました。
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