皆様こんにちは。緑和堂大阪支店でございます。
今回東大阪市の出張にてお譲りいただきました、アルフォンス・ミュシャ 作『四季 冬』をご紹介いたします。
ミュシャは、1860年のオーストリア帝国領(現在のチェコ)出身の、アール・ヌーヴォー様式を代表する巨匠です。
35歳頃に、舞台女優サラ・ベルナールをモデルにしたポスターの制作をきっかけとしてミュシャの名はパリで広まり、一躍時代の寵児となりました。
作風としては、花をモチーフとした幾何的な文様や、曲線を多用した平面的で装飾的な画面構成など典型的なアール・ヌーヴォー様式です。モデルとなる女性の個性や特徴を的確に掴みながら、視覚的な美しさを実現した特徴があります。
『四季』は『春』『夏』『秋』『冬』からなる連作であり、1896年、1897年、1900年の三度制作されています。本作は1900年版の『冬』のリトグラフ作品となります。
枝に雪が被った日本美術的な表現や、ミステリアスな女性の姿が美しい作品です。
今回は状態良く保管されていたことを考慮しまして、こちらの評価とさせていただきました。