ベルナール・ビュッフェ　『ムーラン・ルージュ』

ベルナール・ビュッフェは、1928年にフランス・パリで生まれました。10代で母親を亡くしたことをきっかけに、絵を描く道へ進んだとされています。針金のように鋭利な線を特徴とする作風で知られ、油彩や版画を多く手がけた作家です。

本作は、パリ北部モンマルトルに所在する赤い風車を意味するキャバレー『ムーラン・ルージュ』を題材としています。1889年に誕生したムーラン・ルージュは、第一次・第二次世界大戦中も営業を続けていたことで知られており、戦後の街をモノトーンで描くことの多いビュッフェの作風と非常に調和した作品となっています。

ビュッフェの作品の中でも、特に高く評価されているのは、ピエロやカルメンといった人物を題材にした作品や、花や街並みを描いた静物画です。これらには共通点があり、とりわけリトグラフ作品においては、モノトーンよりもカラー作品の方が高い評価を受ける傾向があります。

また、今回お譲り頂いた作品は箱などの付属品や保証書が揃っている状態である為、こちらの査定額となっております。