牧野宗則　『華の風』

牧野宗則は(まきの むねのり)は静岡県出身の木版画作家で、浮世絵木版技術と創作木版画の精神の融合を目指し、風景や自然を題材に、光や空気感、季節の移ろいを感じさせる作風で知られています。

彼の作品は、ただ風景を写すのではなく、その風景を通じて「自然と対話する」「時間・空気・光を映す」ような視点を持って作られています。

『華の風』は、四季の花々をモチーフに自然の生命力や調和の美を表現した作品です。花々が風にそよぐ瞬間を優美かつ静謐に描き出し、観る者にやすらぎと季節の移ろいを感じさせます。

浮世絵の彫り・絵師・摺りの工程を一人で担うという「版画の全工程掌握者」としての立ち位置で評価されている点と状態の良さも考慮してこちらの評価となりました。