皆様、こんにちは。 緑和堂 名古屋支店でございます。
今回、ご紹介させて頂くお買取り商品は平山 郁夫 画『陶板 厳島神社』です。
平山郁夫は、日本画家です。
日本美術院理事長や一ツ橋総合財団などで理事等の重要なポストを歴任し、美術界だけでなく教育界にも多大に貢献しました。
1930年に広島県に生まれた平山郁夫は1952年に美術学校を卒業したと同時に東京芸術大学に入学し、前田青邨に師事し、東京芸術大学で助手をしていた時に原爆で被ばくした際の後遺症に苦しみながら描いた三蔵法師をテーマとした仏教伝来で院展に入選します。
平山郁夫が仏教の作品が多いのはこの仏教伝来が入選したことがきっかけとなっており、仏教の道を結んだシルクロード作品の一つに、1968年に描かれた流砂の道は大きく空に浮かび上がる太陽を受けた仏教徒たちの旅を描いております。この作品を描くにあたり、平山郁夫はシルクロードへの取材を年150回以上、40年間行っており、そこまでしないと本物の作品を描くことが出来ないといった平山郁夫のこだわりを表しているといえるでしょう。
また、ユネスコ親善大使・世界遺産担当特別顧問・東京国立博物館特任館長や文化財赤十字活動を提唱する文化財保護、芸術研究助成財団の理事長を歴任するなどその活動は幅広く、社会への影響も大きい人物となっています。
今回のお品物は、箱はありませんでしたが、保存状態もよかったため、上記の評価額となりました。