皆さんこんにちは、緑和堂東京支店でございます。
今回ご紹介致します作品は、池田修三さんの木版画作品『三色すみれ』です。
帽子を被った少女が花の香りを楽しんでいるモチーフです。池田修三さん作品の少女は愛らしい表情が特徴的でファンも多く、コレクションなさっている方も多くおられます。
白で合わせた服装と鮮やか花の色が対比となり、目を引き付ける素晴らしい色使いの作品となっております。全体が薄くヤケており枠付近を見ますと少し茶色に変色しております。また額にも何か所かに小さな傷が入っております。上記を考慮致しまして今回の評価となっております。
こちらから少々作家さんについてご説明させていただきます。
池田修三さんは秋田県生まれの版画家です。33歳になってから版画家としての活動に専念するようになります。日本版画協会展や現代版画コンクールなどでの受賞を重ねた後、40歳を過ぎた頃から多色刷りの作品を手掛けるようになり、子どもをテーマにした作品もその頃か制作をするようになります。当時はあまり高い評価はされていませんでしたが、本人は竹久夢二を例にし気にもせず作品を作り続けました。1980年に販促品などで版画が使われた事をきっかけに知名度が上がりました。2004年に亡くなられた後、2012年に季刊誌で特集が組まれた事をきっかけに再び評価されるようになりました。