皆さんこんにちは、緑和堂です。
今回ご紹介するのは宇野亜喜良 作 『われに五月を』です。
宇野亜喜良は50年以上日本のイラスト界のトップを走り続けてきたイラストレーターです。
「イラストレーション」や「イラスト」と聞くと「簡略化された絵」や「漫画やアニメみたいな絵」といったイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、イラストレーションとは「複製されるための絵」というのが定義となっており、作風は関係なく雑誌の表紙や本の装画、絵本などの媒体に載せられるためのものを言います。
今となっては当たり前に聞く「イラスト」という言葉ですが、この言葉が広まったのは1960年頃と新しく、宇野亜喜良、横尾忠則、和田誠らの活躍が大きいです。
またイラストレーター第一世代とも言える人物が今も尚最前線で活躍していることにも驚かされます。
宇野亜喜良の作品は主にペンで少女や猫などの動物が描かれることが多いですが、今回の『われに五月を』は色鉛筆とアクリル絵の具で描かれており、細かいエッジの効いたものではありませんが、人物の表情から服のシワまでクールに描かれています。
今回のお品物は油彩画などと比べると簡素なものに見えるかもしれませんが、イラストレーターによる作品の為、ファンの多い作家で市場に流通する事が少ない物であることから上記の評価を付けさせていただきました。
コレクションや遺品などの整理の際は是非緑和堂までお声掛けください。